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更新日:2024年1月17日
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八木山動物公園スタッフブログ「八木ZOO通信」
八木山動物公園では平成20年よりマダガスカル共和国の国立チンバザザ動植物公園と協力して、生物多様性保全に貢献すべくさまざまな活動を行っています。過去の活動の様子は当園ホームページでも紹介しています(別画面が開きます)。
先に公開した「マダガスカル出張報告〈その1〉」の続編として、出張報告〈その2、3、4〉では、現地訪問中に出会ったマダガスカルの面白い生き物たちを紹介しています。
今回は、マダガスカル国内の2つの観光動物園で出会った動物を紹介します。
首都(アンタナナリボ)から車で30分ほどの場所にあります。
ガイドが案内してくれるので、放し飼いにされている6種ほどのキツネザルを、解説を聞きながら間近にゆっくり観察することができました。
クロキツネザル(Eulemur macaco macaco)[左がメス、右がオス]
産まれたときからオスとメスの体色が違うので、すぐに見分けることができます。
昼夜行性の活動リズムで、集団で暮らし、「メスがオスよりも優位」というキツネザル特有の社会性をもっています。
野生下では、マダガスカルの北西部の一部にしか生息していません。
カンムリシファカ(Propithecus coronatus)
野生下では、マダガスカル西部の乾燥林に生息しています。
一日の大半を樹上ですごし、木の幹から幹へとジャンプして移動します。10メートルもの距離を跳ぶことができるようです。しかし、跳び移ることができる木が無い場合には、足と尻尾でバランスを取り、横方向に跳ねるようにして地面を移動します。
首都(アンタナナリボ)から車で3時間ほど、アンダシベ国立公園へ向かう道中にあります。
大きな屋根付きの施設内に大型のカメレオン数種が放し飼いにされており、間近で観察することができました。
他にヘビやテンレック、ワニ、キツネザルも見ることができます。
ヒメカメレオン(Brookesia)
ヒメカメレオンの仲間は、マダガスカル固有の仲間であり、非常に小さい種類も最近発見されています。その多くが過去30年ほどの間に発見されており、まだ学名がつけられていない種も存在するといわれています。
マダガスカルには世界のカメレオンの半数以上の種が生息しているため「カメレオンの楽園」と呼ばれています。
マダガスカルオナガミズアオ(Argema mittrei)
尾が世界一長い蛾と言われています。マダガスカルの熱帯雨林に生息しています。
成体になると餌を食べず4、5日しか生きられません。
施設内で繁殖しているため、木の葉を食べている幼虫の姿も見ることができました。
キリンクビナガオトシブミ(Trachelophorus giraffa)
首が長いためその名が付きました。
オトシブミの仲間で、オスの方がメスより首が長く、まるく折り曲げた葉の中に1つ卵を産みます。卵からかえった幼虫はこの葉を食べて成長します。
以上、3回にわたってマダガスカルの面白い生き物たちを紹介しました。
これらは一部であり、マダガスカルには、日本ではあまり知られていないけれど、とても面白い生き物たちがたくさんいます。
当園では、マダガスカルに関する展示やイベントを実施していますので、ぜひご来園ください。
【参考】『マダガスカルの動物 その華麗なる適応放散』山岸哲編/裳華房
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