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更新日:2024年5月26日
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八木山動物公園スタッフブログ「八木ZOO通信」
新緑が生い茂り、すっかり汗ばむ陽気も感じられるようになってきた中、当園の水鳥たちは繁殖シーズンで大忙しです。
この時期、多くの水鳥はペアで役割分担し、メスは数日かけて巣箱や木陰に計4~6個程度卵を産み、巣作りをしながら大事に約1か月間温めます。
その間、オスはメスや卵を外敵から守るため警備をします。
今回は現在抱卵中の水鳥3種のペアについてご紹介したいと思います。
まず初めにシジュウカラガンです。
頬にシジュウカラのような白い模様があることが名前の由来で、当園では現在29羽飼育しています。
体重2kg程度の小型のガンですが、特に繁殖シーズンのオスの警戒心は強く、甲高い声で鳴き、口を開いて低い体勢で走り寄り、威嚇します。
中には掃除に入った飼育員へ飛び掛かってくるオスもいるほどです。
シジュウカラガンのオス(左)と巣箱で抱卵するメス(右)
巣箱で抱卵中のメス
次に、ツクシガモです。
有明海を中心とした九州北部の筑紫地方によく飛来することから、この名前がついています。
体重1kg程度とカモの中では大型で、雌雄同色ですがオスは嘴の上部にある大きなコブが特徴的で、繁殖シーズンになるとそのコブが大きくなります。
このペアのオスは、メスが抱卵中でも飼育員に対して威嚇は少なく、よく日陰で休んでいることが多い印象です。
なかなか観察しにくいですが、メスはしっかり巣箱の中で抱卵しています。
ツクシガモのオス(左)とメス(右)
巣箱で抱卵中のメス
最後は、アカツクシガモです。
全体的に鮮やかな茶褐色で、ツクシガモと同様に筑紫地方で見られることが多く、赤いツクシガモということから名前がついています。
体重1.3kg程度とツクシガモより少し体が大きい大型のカモで、繁殖シーズンには、オスは首に黒い輪の模様が出るのが特徴的です。
メスの産卵数は計10個程度と多く、しっかり全ての卵を温めるためか、このペアのメスは巣材としてフカフカの羽毛をたくさん敷き詰めています。
アカツクシガモのオス(左)とメス(右)
巣箱で抱卵中のメス
当園の水鳥は爬虫類館そばにあるガン生態園と、東門正面近くの水禽池の2か所で展示しています。
ガン生態園では、シジュウカラガンの群れ展示をはじめ、ハクチョウやオシドリなどを部屋ごとに分けて飼育しています。
今回ご紹介した3種もそれぞれガン生態園の中央辺りにある小部屋で飼育しています。
ガン生態園
水禽池では現在13種類の水鳥が一緒の空間で生活しています。
4月に高病原性鳥インフルエンザ対策として冬期間池周囲を覆っていたネットを取り外し、よりゆったりと開放的になった鳥たちの姿を見ることができます。
水禽池のネットを外しているところ
水禽池の様子
過ごしやすいこの時期に、水鳥たちを一息つきながら観察してみてはいかがでしょうか。
お問い合わせ
仙台市建設局 八木山動物公園 飼育展示課
電話:022-229-0122
ファクス:022-229-3159