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更新日:2021年9月13日

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トカラヤギ 「ユカリ」が亡くなりました。(9月13日)

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「ユカリ」が亡くなりました。

8月31日に「ユカリ」(メス)が亡くなりました。
「ユカリ」は2020年3月に鹿児島県にある平川動物公園から来園し、ヤギのふれあいで活躍しました。
こげ茶色の体と2本の出っ歯がチャームポイントで、お客様からも親しまれていました。
他のトカラヤギたちとはなかなか馴染めませんでしたが、ザーネン種の「はる」とは気が合ったようで、よく2頭でじゃれ合っていました。

トカラヤギ ユカリ訃報1

「ユカリ」(左)と「はる」(右)

「ユカリ」は8月末に出産を予定しており、おなかが大きくなってからは、多くのお客様から「仔ヤギを見るのが楽しみです」とお声を頂きました。
しかし、「ユカリ」は仔と共に天国へ旅立っていきました。
今回は、その経緯をお知らせいたします。

 

トカラヤギ ユカリ訃報2

8月29日の「ユカリ」

8月29日の夕方、「ユカリ」が産気づき、座り込んで足を踏ん張ったり、鳴いたりして陣痛に耐えていました。
出産は深夜~翌朝になると予測され、飼育員一同、期待で胸を膨らませて見守っていました。

しかし、翌朝(8月30日)になっても出産は始まらず、産道(仔が産まれてくるための通り道)も開いていませんでした。そして、レントゲンとエコーによる検査を行ったところ、出産が進んでいれば産道に近づいているはずのお腹の仔の位置が変わっておらず、仔の心臓が動いている様子や心音を確認することができませんでした。
獣医師が産道を開く薬を注射するなどの処置を行いましたが変化が見られなかったため、午後に帝王切開の手術が行われることになりました。

手術の結果、「ユカリ」のお腹の中には1匹の仔がいましたが既に死亡していました。「ユカリ」によく似たこげ茶色の毛をしたメスの仔でした。
手術後の「ユカリ」は夕方には少し疲れた様子もありましたが、草をよく食べて元気な様子でした。
しかし、8月31日の朝、「ユカリ」は亡くなっていました。解剖の結果、「ユカリ」の体には循環不全などいくつかの不調が見られました。1日以上の陣痛や帝王切開の手術を乗り越える体力がユカリには残っていなかったようです。仔の誕生という期待から一転、突然の別れとなり、非常に残念です。

 

動物の出産はたいへん嬉しいことではありますが、同時に大きなリスクも伴います。動物園で飼育している野生動物の出産では難産となるケースも多く見受けられます。

来園してから1年半という短い間でしたが、ふれあい体験で多くのお客様が「ユカリ」と接したことと思います。
「ユカリ」を温かく見守ってくださり、ありがとうございました。

 

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