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更新日:2023年10月4日
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八木山動物公園スタッフブログ「八木ZOO通信」
平成19年から当園と友好・協力関係を結んでいるチンバザザ動植物公園は、日本にはない国立の動物園・植物園です。
学術的な研究機関という位置付けですが、マダガスカルの代表的な動物であるキツネザル類をはじめ、いろいろな動植物を観ることができます。
今回の出張では、これまでの支援の成果の確認や、今後の支援に向けたヒアリング、新たな協力協定書締結に向けた折衝などのために、何度か同園を訪問しました。
地元の人には大人気なのに海外旅行客はあまり訪れていない様子でしたので、何回かに分けてご紹介しようと思います。
同園ではパンフレットや案内図を作っておらず、私の拙い文章と写真ではなかなか魅力が伝わらないかもしれませんが、少しでも興味をお持ちになりましたら、ぜひ現地へ。
園内にはいくつか池があり、なかなか風光明媚なところです。
ここは、もともとは、マダガスカルを治めていたメリナ朝の王家の庭園で、植民地化後にフランスが動植物園にしたのだそうです。
園内にはこうした由来を説明する看板があるのですが、木の葉に隠れていてあまり目立たちません。
同園を訪れた際には、ぜひ探してみてください。
木の葉をかき分けて見つけた、チンバザザの由緒の正しさを物語る看板
大きな「チンバザザ湖」は国王ラダマ1世(看板の下の方に描かれた肖像画のうち、真ん中の王様)が整備したもので、当初は王の観閲式の前に戦士が身を清めるのに使われましたが、その後は貴族の処刑(流血の処刑を免れる特権を持つ貴族を溺死させる)の場所になったり、王族の喪が明ける際の行事の会場となったりしたそうです。
チンバザザ動植物園のホームページによれば、この湖で戦士に水浴びをさせたのは、観閲式での臭い対策だったとのこと。
その隣の比較的大きな池では、白い鳥がたくさん巣作りをしていました。
この鳥はマダガスカルカンムリサギという渡り鳥で、アフリカ本土とマダガスカルを行き来して暮らしています。
アンタナナリボの都市化により繁殖地が激減したため、同園が園内で保護活動を進めているのです。
池の奥の木にとまっている白い鳥がマダガスカルカンムリサギ。
園内には豊かな自然が残されており、池の手前の看板にあるように、いろいろな鳥の住処に。
もちろん鳥の捕獲は禁止。
同園は、この他にも様々な事業に取り組んでおり、一部を当園ホームページで紹介しておりますので、こちらもぜひご覧ください。
園内は、大まかに分けると、植物園のゾーン、国外から来た動物のゾーン、鳥類のゾーン、池のゾーン、キツネザル類のゾーン、は虫類館、博物館からなっています。
入園料(海外旅行客の場合、令和5年8月現在1万アリアリ(約300円))を支払って園内に入り、しばらく進んで右手に曲がると、植物園ゾーンに至ります。
ここでは、いろいろな種類の薬用植物やバオバブなど、マダガスカル固有の貴重な植物をまとめて観ることができます。
また、ゾーン内には地方色豊かなお墓や建物のレプリカが点在しており、植物以外も見応えがあります。
植物園内。マダガスカルならではのサンカクヤシなどがうっそうと茂り、森のなかに入ったかのような感覚に。
マダガスカルを代表する植物と言えば、何といってもバオバブ。
アンタナナリボには自生していないので、手っ取り早くバオバブを観るならチンバザザがお勧め。
地方色豊かなお墓のレプリカシリーズ。
(上)大きな石を組み合わせたお墓は、マダガスカル中央部のもの。
(中)お墓の上に大量のウシの角を飾っているのは、南部のもの。
(下)棺と墓穴の上に屋根がかかっているのは、東部のもの。
マダガスカル東部の伝統的な家屋のレプリカ。高床式。
次回は、園内で暮らす動物たちをご紹介します。
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