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更新日:2023年10月8日
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八木山動物公園スタッフブログ「八木ZOO通信」
マダガスカル唯一の国立の動植物園であるチンバザザ動植物公園では、マダガスカルの固有種をはじめ、いろいろな動植物を観ることができます。
同園は平成19年から当園と友好・協力関係を結んでおり、今回の出張でも支援の成果の確認などのために何度か訪れました。
今回のブログでは、その際に観ることができた動物たちをご紹介します。
入園してしばらく進むと、右手に売店やヒツジ舎、左手には鳥類のゾーンが出てきます。
鳥たちには後で会うことにして更に直進すると、大きなカメ2頭とロバがいる放飼場にたどり着きます。
このカメは、アルダブラゾウガメという種です。
マダガスカルのお隣の島国・セーシェルの固有種で、メリナ朝の女王の時代に外国から贈られたものだそうです。
この王朝は1897年に滅んでいるので、この話のとおりであれば、このカメは優に120歳を超えていることになります。
当園にいるカメの中で一番大きいケヅメリクガメの「マツ」(115キログラムほどあります。)を上回る大きさに見え、チンバザザの移り変わりをずっと見つめてきたに違いないと思わせる風格を漂わせていました。
ロバとカメが同居するユニークな風景。放飼場はかなり広く、うまく住み分けている模様。
この写真は、餌を食べに3頭が集まってきた場面。
その物語性も含め、個人的にはとても印象深かったアルダブラゾウガメ。
結構活動的で、まだまだ食欲も旺盛。
近くには、マダガスカルの固有種であるマダガスカルホシガメ(ホウシャガメ)もいます。
甲羅に星のような放射状の模様があるのが特徴で、当園でもその印象的な姿を見ることができます。
「世界でもっとも美しいカメのひとつ」とも言われるマダガスカルホシガメの魅力は、何といっても甲羅の模様。
その甲羅にペンキで豪快に個体識別用のナンバーを書くのがチンバザザ流。
この辺りでは、カワイノシシとナイルワニも見ることができます。
植物園を右側に眺めながら北上してみます。
そうすると、やがて右側に広いヒトコブラクダの放飼場が見えてきます。
このラクダは、2008年ころにリビアから贈られたものです。
マダガスカルにはこのような大型の動物がいないため、来園当初は大人気だったそうです。
元々は5頭飼われていましたが、今は1頭だけで暮らしています。
ちょっとしたグラウンドのような広さの放飼場。
この日は激しい雨が降っており、ラクダは隅っこで雨宿り中。
カメ・ロバの方に戻り、更に南に向かって道を進んでいくと、マダガスカル最大の肉食獣・フォッサがいます。
「マダガスカル最大」とはいうものの、オスでも体重は10キログラム程度と、中型犬ほどの大きさです。
この種も野生の生息数が減ってきているのですが、同園にいるのは高齢の1頭のみで繁殖は見込めず、新たに若いつがいを導入することが望まれています。
鳥類のゾーンに戻ると、マダガスカル固有のものを中心に、鳥を間近に観ることができます。
マダガスカルトキやマダガスカルウミワシは、マダガスカルでもなかなか野生の姿を見ることができないそうです。
マダガスカル最大のカモ、コブガモ。
繁殖期のオスのくちばしの上にこぶ状の突起が発達することが名前の由来。
こちらは固有種ではなく、アフリカ大陸や南アメリカ、南アジアにも生息。
そこから南に向かうと、やがて池のゾーンに。池の中には島が造られていて、ワオキツネザルなどが放し飼いにされています。
我々が訪れた時は島が崩れるのを防ぐ補修工事のさなかで、動物の姿は見られませんでしたが、以前はなかなかの人気スポットだったようなので、工事が早く終わることが望まれます。
なお、頭上では例のマダガスカルカンムリサギが営巣しているので、フンなどに注意が必要です。
島の周囲に植物を植える護岸工事中。
工事が終われば元どおりキツネザルの楽園に。
なお、島には関係者以外立ち入り禁止で、キツネザルの観察は対岸から。
池沿いの道を更に南に進むと、左手に遊具の置いてあるゾーンが。
ラクダの放飼場の奥にも似たようなスペースがあり、同園の地元人気の高さは、どうもこの遊具のおかげでもあるようです。
この日も、降りしきる強い雨にも負けず、元気に遊んでいる方がいました。
動力はすべて人力のようです。
ラクダの放飼場の奥にある遊具
池のゾーンの奥にある遊具。どこかで見たようなキャラクターも。
園内にはまだまだ見どころがあります。次回も引き続きチンバザザの動物たちをご紹介します。
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