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更新日:2016年9月20日
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待機児童数については、昨年の数を下回ることを目標に、定員枠を拡大してきました。定員枠の拡大は実施したものの、それ以上にご希望が多かったことで、今回待機児童の数がいまだ上昇傾向にあることは、私としてもいささか残念に思っています。
あらためて理由をしっかりと分析する必要があると考えています。依然として、0歳児と1歳児に待機児童の大きな山があります。2歳以上の待機児童数は減少に転じています。それはわれわれが目指したところが全体に効果がなかったのではなく、年齢構成と受け入れ枠の年齢別のミスマッチが、0歳と1歳に典型的に出ていると思います。
認可保育所でも、0歳児枠は、子どもの数対保育者の数の比率が3人に1人ですから、その部分の拡大が思うに任せないというのが事実です。今回の小規模保育所のように、国も3歳以下に重点を置いた保育政策を、今の子育て新システムの中で拡充していくので、われわれもその部分をしっかりと実現していくことにより、仙台の0歳と1歳の部分のギャップを埋められるよう、今後さらに注力したいと思います。
仙台の場合、理由は2つあると思います。1つは、未就学児全体に対する、保育と幼児教育がどういう比率になっているかは、各市において歴史的経過があります。例えば仙台市では1学年あたり約8,800人の子どもがいます。京都市や新潟市は、長年の戦後政策の中で保育の受け皿がとても多く、60から70パーセントが保育所で、残りが幼稚園。7対3くらいの割合である、ということも政令市の中であるわけです。
一方仙台市は長い間、幼稚園に行っている方がほとんどだったわけです。今、仙台は10年ぐらい前に保育所の受け入れ枠が2割だったものを、計画上3割になるところまで増やそうと20%の坂を上がっていきつつある。しかし、まだ今は20%から30%を目指している段階です。全体の7割がまだ幼稚園ですので、保育所が5割をこえ、6割ぐらいに行くまでには、仙台市はゼロには到底届かないだろうと、私自身は思っています。
もう1つは、特に0歳と1歳の枠は、20パーセントの枠の中でもさらに限定的です。多くの若いお母さん方が、経済面とかいろいろな状況の中で、0歳、1歳の時から働きに出たいと思ったときに、その部分の受け皿が非常に限られているから、そのギャップが待機児童という数字に出てくるのだと思います。
仙台市の待機児童の減少に向けては、ある程度、10年とかの長い年月が必要だと思います。ただし、そんなにゆっくりもできませんので、小規模保育などの施策を組み合わせる中で、なるべくスピードアップを図っていきたい。昨年の選挙の際にも公約させていただいた「1年間に1,000人ずつ増やします」ということの趣旨は、なるべくスピードアップを図りたいということです。
小規模保育なりの良さもありますが、新しい制度ですので、小規模保育所というネーミングが、保護者の方にまだ馴染みが薄いこともあります。こちらで丁寧に説明していかないと、保護者の視点もそちらに向かないこともあると思います。
0歳1歳の枠の拡大に、小規模保育の事業を活用することはもちろんですが、さまざまな保育資源の状況について、保護者の皆さんにしっかりと発信していく必要があると思います。
まだ私もこの件を詳しく、広く精査している段階ではありません。朝市センター保育園の関係の方とは会合の中などでお会いしまして、お話の一部は直接伺っています。担当局であらためてお話を伺うと同時に、今回の場合は国の制度の新設に伴う意向としてどうかということです。新たに認可する場合とは違った、既存適格不適格ということもあります。
われわれとしても、せっかくの保育施設が行き場を失うようなことでは困りますので、設置者の皆さんとしっかりと話し合いながら、いろいろ検討していく時間的余裕があると思いますので、鋭意お話を進めていきます。風俗営業法などは、決して何かを邪魔立てするために作っているわけではなくて、子どもたちのよりよい環境としてどうなのかという考えと既存のものの今後のことですから、お互いの中で良い解決方法が探れるように、事務方も少し汗をかいて一緒に取り組んでみたいと思います。
一つは既存の保育施設が、新しい制度の下で運営をしていくための転換にあたって、しかるべき遵守事項の中で擦りあわないものがあるということです。まずは朝市さんの個別事例としてどうすることが可能か、どうすることが一番望ましいか、最終的には子どもたちにとってどうあることが望ましいのか、ということを考えていくことです。
後はそもそもの基準が、仙台のこれからにとってどの程度妥当性をもって、今後新しく作られる方の場合に、どう適応されるべき基準としてわれわれが持つのかということです。
この二つは分けて考えなければいけないことになると思います。担当局において両方ともしっかりと精査して、最終的にわれわれとしての判断をしていきたいと思います。
担当局でなるべく早くお会いして、お話をしっかりと伺った上で、われわれもいろいろ精査しながら事態の打開を図る方が良いと思います。私の日程になりますと、いろいろ予定があり1週間、10日と遅れていくことが予想されます。
まず、子供未来局でしっかりと責任ある立場の部長などがお話を受け止めさせていただきます。また、いただいている要望書については、私もしっかり拝見しています。同じ趣旨のことを、私が聞いたと同様の形で受け止めさせていただけると思います。
特例を認めるとか認めないということよりも、まず現状にある制度運用の中で、朝市さんのどこが課題であるかを精査して、どういう方策をとると朝市さんの子どもたちにとって良い解決になるかを、個別事案として考えてみたいと思っています。そのことについてお話を伺った上で精査をするように指示を出しています。
一方、われわれが許認可権者として、今後広く、新設も含めて、施設の運営を保証するための立地の条件として、どういうものを持つべきか、これについても考えていく必要があると思います。この二本立てでまず早急に精査をするように、指示を出しているところです。
全面的に良いとは言いにくいところがあると思います。例えば、非常に人込みに近く、ビル火災などの懸念があります。
昔は保育施設がビルの中にあるというのは、ふさわしくないと言われていました。万一火災というものがあった時に、平地の平屋のものよりは逃げづらいためだと思います。とはいっても、繁華街地区では保育する場所がなかなか見つけられないので、避難経路の確認や消防の査察など、いろいろな条件を付した上でやるということになっています。どこを基準に考えるかによると思います。
せんだい保育室は、仙台市の保育需要の中で2,000から3,000の大きな数を担ってきた、大きな役目を果たしていただいていた、と思っています。今回、国の制度改正に伴い、それらの皆さんが、より国の制度に適応する形で事業を実施していただくことになれば、国費が投入されてより安定的な運営になる、というメリットは無視できないと考えています。仙台市全体の財政にとっても、保育所を経営されている方にとっても、国事業になることによる運営の安定は大変大きなものだと思います。
せんだい保育室の今までの実績を踏まえつつ、認可保育所もしくは小規模保育施設に移行していただくように、われわれも国もさまざまな助成制度を立ち上げましたので、それらを活用し、できるだけ移行していただきたいということで話を進めています。
認可保育所は大人数で保育を実施しますので、最低でも60人、多ければ120人という形になります。園庭の問題とかいろいろありますから、中心部に園庭のある100人規模の認可保育所を新設するということはなかなか難しいと思います。
しかし、まったくないわけではありません。待機児童の年齢構成などを考えると、小規模保育施設を活用するという仙台市の方針も、揺るぎないところです。何とか二つの事業をうまく使い合わせることによって、仙台市全体として保育需要に対応できるような構成を、組み立てていきたいと思っています。
せんだい保育室の皆さんとも、去年の秋、今年と何回かお話の機会を持っています。国の制度ができて、しっかりとした運営補助が入るのであれば、せんだい保育室をこれまでの仙台市の単費事業として存続させるよりも、国費を充当できる事業に転換していく方が、より安定性とメリットが高いと考えているというお話をしていました。
移行にあたっては、いろいろな課題が出てくるかと思います。今の時点ですべてのせんだい保育室の移行がいつまでに可能ですと申し上げることは困難ですが、移行期間は別に1、2年と限っているわけではありませんので、向こう何年かの間で順次、今回の朝市さんのようなところも含めて、一つ一つ丁寧に課題をクリアし、移行していくように努力したいと思っています。
それはどちらもです。両方が両立するように目指していかなければいけません。特に基礎自治体は、その両方をにらんでやっていく責務があると思っています。預けるところがあることが大事だということは分かります。預けるところがないと、この間のようなインターネットを介して預けた、本当に悲惨な事例があったように、やむにやまれぬ方々が、いろいろな手段を取った結果、非常に残念なことが子どもの身の上に起こってしまうことになりますから、預ける場所があるということは非常に大事です。
ただ、一方で預けるということは、命そのものを預けるわけです。少なくとも、設置の認可、仲介、あっせんをしている場合において、子どもの環境を保障する、これもかけがえのないことだと思います。私の中では、この難しいことを両立していくことが、自治体として目指すべきところだと自覚しているつもりです。
ニュースなどの映像で、吉村知事がさくらんぼの帽子をかぶられていたのを拝見していました。帽子そのものは、知事がかぶられていたものと同じだと思い、それほどびっくり仰天ということではなかったのですが、国連防災世界会議の発言の中で、かぶられるとは思っていませんでした。そういう意味では、ちょっと意表を突かれたところはありました。
意表を突かれましたが、そのことが議論の進行を妨げたり、阻害要件になったわけではありません。山形県さんが県外においても、いろいろな場で積極的なPRをやっているのだなと受け止めました。
大変悲惨な事件で、私も救助の状況を気にしています。今のところ、特に仙台市が、例えば姉妹都市の光州市と、近々に双方で交流する事業計画があったわけではないので、予定が中止、変更といったことは特に承知していません。
仙台市長 奥山 恵美子
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