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更新日:2016年9月20日
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東日本大震災からの復興に向けた、仙台市としての基本的な考え方や方向性を示します「震災復興ビジョン」を策定しましたので、お知らせをいたします。
仙台市では、宮城県沖地震を教訓として防災対策を様々に進めてまいりましたが、今回の大震災は私たちの想定を大きく超えた被害をもたらし、また、エネルギー・燃料の確保などの新たな課題が明らかになったものでございます。
これらを踏まえ、都市防災にあたっては、自然の威力に対峙しうる「完全な防災」には限界があることを認め、自然と協調する知恵により都市を守っていく「減災」という考え方を基本に据えますとともに、エネルギー利用のあり方などについて市民の皆様と共に検討を進め、新しい環境都市づくりを進めるなど、仙台の復興に当たって、これまでの取り組みの延長にとどまらない、新しい視点による都市づくりへと踏み出すべきと考えております。
このような考えに基づき、復興ビジョンでは、「新次元の防災・環境都市」をコンセプトとして掲げ、平成27年度までの5年間を計画期間とし、スピード感を持って復興に取り組んでまいります。
具体的な取り組みでございますが、お手元の冊子の5ページをご覧いただきたいと思います。まず、仮設住宅整備など生活基盤の確保や緊急雇用の創出など被災者の皆様の生活再建を早急に進めてまいります。
また、東部地域におきましては、9ページにありますように、地域ごとにより安全な西側への集団移転や宅地集約化の提案を行いますとともに、10ページには農業再生などに向けた土地利用のイメージを提示しております。
また、丘陵地区等における宅地被害につきましては、13ページにございますとおり、既存制度の拡充や新制度の創設を国に強く働きかけるなど、所有者の負担軽減を図りながら、安全の確保と再建を支援してまいります。
次に、17ページをご覧いただきたいと思います。「減災」を基本とした防災対策を進め、ライフラインの強化や広域交通ネットワークの整備、地域・市民が一体となった災害対応力の向上などに取り組み、「防災先進都市」を目指してまいります。
21ページをご覧いただきたいと思います。自然エネルギーを利用した「エコモデルタウン」の構築などを通して、「省エネルギー・環境先進都市」を目指すとともに、23ページにございますとおり、地域における支え合いのネットワークづくりを行い、「地域の絆」を深める取り組みも進めてまいります。
25ページをご覧いただきたいと思います。東部地域を「農と食のフロンティア」と位置づけ、新しい第一次産業のあり方を具現化できるよう取り組むほか、スマートグリッド、メガソーラー等の新エネルギー関連産業の集積を図ることなどにより、東北の中枢都市として東北全体の復興を牽引してまいる考えでございます。
以上、ビジョンの概略をご説明いたしましたが、今後、このビジョンをもとにさらに市民の皆様と幅広く意見の交換を行いながら、10月末を目途としまして「震災復興計画」を策定し、復旧・復興に向けた取り組みを加速してまいりたいと考えております。
仙台市長 奥山 恵美子
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