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更新日:2016年9月20日

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発表項目以外の質疑応答の概要

(1)あすと長町のまちづくりについて市長の考えを伺う

あすと長町は仙台市に残された数少ない広域的な開発で、仙台の南部の拠点を目指して、約20年前から開発を進めてきたところです。いよいよIKEA(イケア)さんもオープンするということですし、仙台市立病院もオープンします。まちづくりとしては、形が見える最終的な段階に入ってきたと思います。南の拠点として、多くの方に利用していただける地域になることが目標ですから、現在開発されているような大規模な店舗や集客施設が張り付いてきたことは、当初のまちづくりの目的が一定程度達成されてきたと思います。

一方で今回の震災による仙台市内で最大規模のプレハブ仮設住宅が建っていますし、また復興公営住宅も、あすと長町内に3カ所建つ予定です。それらがしっかりと住民の方々の生活再建に資するような形で供給されて、大型商業施設や病院などと一体となって、ここに住んでよかったと思っていただけるまちとして、最終的にくらし全体が融合していくためには、まだ年限もかかります。周辺の地域の方やわれわれの努力も必要と考えています。周辺の地域の方々と力を合わせて、より一体となった融合的なまちとなるように区役所も含めて努力していきたいと思います。

(2)昨日の震災復興メモリアル等検討委員会では、荒井地区がアーカイブ拠点整備の候補となっているが、六郷や高砂などの地区はどうなるのか

昨日、震災復興メモリアル等検討委員会がありました。仙台市でこれまで作ってきたアーカイブや、現地のさまざまな意向を含めて、これからの世代に対して提供され、メモリアルとしての意義を発揮していくために、どのような機能を併せ持つべきか、という議論の流れでした。

その中では、震災アーカイブの拠点が仙台市のどこか中心部に1カ所という形では、車で15分行けば現地があるとは言っても東部との距離がありなかなか難しい、というこれまでのご意見を踏まえると、中心部にあるものと東部地域にあるものという形で2つ持っていて、その間の連携をうまくつないでいくことが考えられます。それも昨日の議論で、そこに今度はどういう回遊性を持たせるべきかなど、まだ深めなければいけない点はたくさんご指摘をいただきました。今後の議論は、まだこれから残されていると思いました。

昨日の案の中では、地下鉄東西線の終点は、仙台にビジターとしていらっしゃった方も、住んでいる方も、交通アクセスが良いということで、東部の一つの候補地域という形でご提示しています。私も地域懇談会などでいろいろお話をお伺いして、例えば六郷地区の方には六郷地区に交流性を持ったメモリアルや、心を寄せるものが欲しいというお声があることは伺っています。また高砂や中野などの方にもそういうお声があることは承知しています。それぞれの地域の方々と具体にどのようにお話をしていくかについては、これまでも地域の町内会長さんや代表の方からは、そういうお声と共に、まだ今の時点では、新しい復興公営住宅への移転も済まない中で、単純にメモリアル施設の話を先行させて地域で深く話し合うという段階にはまだ難しいと思う、という声も聞いています。

住民の方々の生活再建との兼ね合いを判断させていただきながら、これから生活が落ち着かれていくのに合わせて、ゆっくり、しっかりとメモリアルのこともご相談していきたいと思っています。どういう地域のどういうことを核とするメモリアルになるのか、また仙台市全体として考えていく場合はどうなるのか、いろいろな考え方やアプローチの仕方のご意見がありますので、丁寧にお話を聞いていきたいと思っています。

(3)荒浜小や荒井の震災アーカイブの拠点整備の話が進んでいるが、荒浜の方々の生活再建が進んでいるわけでもない。今の話との整合性についてはどうか

荒浜小学校は、今被災した中で具体に学校が残っている、それはある意味では荒浜小学校のオンリーワンとしての特質です。一方、荒浜という地域があって、そこに暮らしていた方々がいらっしゃる、そしてまたたくさんの方が今回不幸にもお亡くなりにならざるを得なかったということ、それは六郷でも中野や高砂でも起こったことです。その地域の亡くなられた方々、失われてしまった暮らしをどのようにしのびながら慰霊していくかという気持ちの問題と、その中で学校という建物が残っていることに対してどうアプローチするのか、これはちょっと違う話だと思います。それぞれの地域の慰霊も含めたお気持ちの問題については、生活の再建と一緒に考えていく必要があると思います。一方で、残っている学校の扱いについては、荒浜にとっての荒浜小学校という意味もありますが、広く仙台市域全体にとっての被災の、ある意味では象徴である建物として扱う問題になります。それは、このメモリアル検討委員会の一つの大きなテーマで、そこに意味合いとしての違いがある部分について、先行する要素が出てくると思っています。

(4)どの段階で高砂などの住民に示していくのか

示すというよりも、むしろ皆さまがどういうご意向であり、どういうお気持ちを持っていらっしゃるかについて、あらためて丁寧にお伺いをしていきます。場合によっては住民の方々へのアンケートという手段が必要かもしれませんし、お集まりいただいて議論していただく中で、いろいろな考えが出てきたものを整理するということかもしれません。その方法論も含めて、これからご相談させていただきたいと思っているところです。

(5)昨日の検討委員会を踏まえ、荒井地区の震災アーカイブの拠点についてはどのようなスケジュールで進めていくのか

スケジュールとしては、まだ全く考えていません。昨日の委員会では、まずは構想として全市1カ所ではなくて対型のものにすること、そうであるならば拠点は東部地区だろう、おおむねそういうご意見だったと思います。

東部でどういう機能を持たせるかについては、昨日も例示はありましたが、あれが全てではないと思います。いずれ最終的に委員会として提言という形でまとまると思いますので、私としてはそれを受けた段階で判断したいと思います。

(6)そうすると東部地域の震災アーカイブ拠点は、荒井地区に決定したわけではないのか

そうです。昨日の議論の中でも荒井は1つの点であるので、そこから全体の地域をどう回遊するか、自転車なのか何なのかという話もありました。そういう方策も含めると、今の時点で委員会が現に議論いただいているものに対して、われわれ事務方が早期にこれが決まりごとだということは、議論の視野を狭くしかねないと思います。そこは十分に委員会として議論を深めていただいたものを頂戴できればと思います。

(7)委員会では年内に決める方針を示しているが、市の考えではいつごろになるのか

それについても、私としてはいつという時期まで明言するほど、私自身、また庁内の調整を進めているわけではありません。現時点ではまだお答えできるほどのものは持ち合わせていません。

(8)東北の医学部新設について本日ヒアリングが行われるが市長の考えを伺う

今日のヒアリングは東北市長会の会長としての参加要請です。前提として、仙台市長という要素は限りなく「ない」ということがまずあります。

東北市長会が、震災後に東北への医学部の設置を特別決議として決定した背景は、東北は医師の数が全国平均と比べて、全ての県において低いということです。そしてまた、東北市長会を構成する七十六市、当時は七十五市の首長全員が、それぞれの自治体の中で、医師の数が少ないこと、また自治体病院の中で医師を確保することに大変苦慮しているという背景をもとに、とりわけ震災の中で医師不足が加速されている実感を持ってきたことから、東北の医師不足を解消する一つの方策としての医学部の新設をぜひ国のレベルでも考えて欲しいということで特別決議を行いました。私としてはその趣旨を、原点を踏まえながらしっかりとご説明して、東北全体にとって医師不足を解消する一助となるような医学部を望んでいることをあらためて説明したいと思っています。

仙台市長 奥山 恵美子

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