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更新日:2016年9月20日
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これだけの震災を受け、市内全域で避難される方が大勢出て、それぞれの地域で避難所運営なども行われてきました。そういう意味では、これからの街としての防災対応で、例えば、震災・災害に強い街づくりをどうやっていくかとか、今回ライフライン途絶の非常に厳しい中でも、お互い地域で、絆で支えあったという経験もあったわけでして、そうした地域のコミュニティづくりをどうやっていくか。そういったあたりが身近な争点として、私もまちづくり懇談会でそのあたりのお話をたくさんいただきましたし、地域の議員の方々にそういった面での市政上の働きを期待されるという声も聞いておりますので、まずはその防災まちづくりの観点が一つの焦点になるかなと思っております。
それぞれ区ごとに市議会選挙は行われますが、例えば沿岸部の地域全体が津波で壊滅的な被害を受けられた所が今後どういう形で地域再生を果たしていくか、また一方で郊外住宅団地における宅地被害なども、国の指針がまだ出てこない状況ですので、そうした国政とつながる市政としての動きを市議選の中でどう問うことになっていくのか。そこはいろいろな地域課題が5区の中でも出てきておりますので、それらについても有権者の方々が厳しい判断を示されるということは大いにあると思っております。
震災対応に関して、国の果たすべき役割は非常に大きいわけです。これまで仙台市議選は、あまり国政のその時々の課題と連動して選挙のテーマが設定されるということは、そんなには多くなかったと思いますけれども、今回の場合はこの震災復興と国の関わりというのが、かつてなく強い時期に行われる、震災後初の政令指定都市の選挙です。その投票の流れは、お一人お一人の議員の方に対する信任という面と、国政における政党の反映という面があって、最終的に分析してみないと分からないところですが、これまでよりは多く出てくるかなと思っております。
例えば奥山市政の与党か野党かということも多少あるのかもしれませんが、今回の場合は私の就任2カ年という事実はそのとおりなのですが、市民の皆さまがそういうふうにこの改選をご覧になるか、それとも震災から5カ月という中で捉えるかによって、かなり判断が違うかなという感じはしております。奥山市政2年というよりは、やはり震災5カ月で仙台市が、何が出来ていて、何が出来ていないか、また出来ていないものに対して、市議会が今後どういう形で国政との連動も含めて力を発揮するかというようなことに、むしろ市民の方の関心は率直に向いているのではないかと、私は思っています。
農畜産物に関する影響という意味では、市民の方々に安心していただける材料をきっちりご提供することに関して仙台市として出来る部分というのは限られてくると思います。なかなか難しい面もありますが、独自に検査できるもの、検査できる箇所、個数など、そういったものをできるだけ仙台市域の中で増やす工夫をしていくことが、市民の方の一番の安心につながるものと考えております。
現状では安心していただくために検査すべき項目がこの間の牛肉も含めいろいろな形で増えていく一方で、検査機関のキャパシティーがほぼ限界に達しつつあって、検査に要する日数や順番待ちであるとか、割り振りであるとか、なかなかその辺が窮屈になってきており、より全体的な調整という段階が必要かなという感触をもっております。
すでにお知らせしているかと思いますが、県の方でやっていただく調査が仙台市へ回って来る回数が3週間に1度程度ですので、仙台市として毎週何品目かについて検査をしてこれから畑で採れるものについて順次数字を出して行きたいと考えています。
〔広報課長〕
今日、明日中に発表できるよう、検査の詳細について最後の詰めを行っている段階と経済局から聞いております。
関係者の皆さんの努力により昨日、空の交通ダイヤが国内的には充実して戻ってきたことは、8月を前にしてよかったなと思っております。さらに言えば、国際便については臨時便ですので、定期便の復活が具体的なスケジュールにのってくれば、我々としてもよりしっかりと国際的なプロモーションにも取り組めると思っておりますので、それは次なる課題と思っています。
東北を応援したいというお気持ちはこの前の六魂祭を見てもわかるように全国で広くもっていただいておりますし、お亡くなりになった方を迎える初めてのお盆も控えておりますので、七夕からお盆にかけて仙台・東北においでくださる方は大変多くなるだろうと思っています。
今回の六魂祭では運営の面で我々の未熟な点も多々ありまして、せっかくおいでいただいた皆さまにご覧いただけない部分もあり、大変申し訳なく、反省点がございました。六魂祭は極めて会場が限定的であったのに比べますと、七夕は仙台駅前から歩行空間を広く取って、およそ半径1.5キロくらいの間に様々な飾りなども点在しておりますので、六魂祭のような一点集中による阻害という要素は少ないと思います。
しかし暑くなることでもありますので、十分な対応を行うことについては、重ねて事務局の方にも指示をし、消防関係とも連絡を取り合っておりますので、なお万全を期すように努めたいと思います。せっかくおいでいただく皆さまに、安心して楽しんでいただいて、この被災地の仙台市民の皆さまと言葉を交わしていただくことが、一番の私どもの願いでもあります。
七夕を通していろいろ願いを短冊に書いていただくとか、そのことによって会話が進んでいくとか、いろいろなゆとりのある、ふれあいのある七夕になるように心がけながら、しっかりと取り組んでいきたいと思います。
いろいろな方から、来年もやって欲しいという話や、今回の反省も含めて運営を改善した形でもっとやれるのではないかということとか、仙台で来年も続けて欲しいという声もあれば、せっかくだから東北六県を回ったらよいのではないかというお話しもいただいております。
仙台市だけでやっていくというものではありません。今はどの市も夏祭り本番に向けて、六魂祭の反省の前にまず本番をしっかりやろうという段階でございますので、この8月の祭が終わって9月くらいに、しっかり反省をしながら各市長さん達と来年に向けた話し合いの中で、その辺を決めていきたいと思います。
東北市長会とかいろいろな形で、6市長が集まる場もございますので、事務方でその前にいろいろな課題等を整理したうえで、6市長が集まったところで最終的には意思の確認をしていくことになろうかと思います。
特にこれまでと大きく違うというふうには聞いておりませんが、暑さの対策ですとか、人混みが集中しそうな所には人員の配置を増やすとか、そういった中で慎重に取り組むようにとお願いをしております。
8月以降の仙台の宿泊ということでは、秋保や作並の温泉地ではまだ受け入れ余地はあるのでぜひ来ていただきたいですということを先週の段階で聞いておりました。仙台では復興支援の方々も、かなり一時期多かったわけですが、現時点ではある程度その数もなだらかに減ってきている状況の中で、うまい形で一般観光客の方と切り替わっていく、それが7月末から8月頃かなと思っています。まだ応援の方々もいらっしゃいますが、8月の夏休みあたりで、その比率というのが一般観光客の方が多いというような状況にもっていければ、秋にかけて希望が持てることになるなという感触で話を伺っています。
ご指摘のケースも含め、医学部の新設という動きが仙台市内にあることについては、我々も承知しています。まず、一般論として、仙台には医学部はご承知のとおり東北大学医学部がございますけれども、他県の例を拝見しますと、例えば福島に医療系の大学が2つあるように、必ずしも一つの都市に一医学部というので良いということではないだろうと思います。仙台くらいの人口規模があれば、もう一つ医学部があってもいいのではないかということは、地域医療を充実していくためにもいい影響を持つのではないかと思います。
ただご承知のとおり、この問題は地元自治体がどう思うかとか、地元にそれを目指す人がいるかいないかという以前に、この間国が医学部の新規開設を全国的に規制してきた流れがあります。国がまず規制の枠外しをするのか、要は新規増設を国として認められるのかどうかという、その第一関門が非常に大きいと考えています。
今後、国がそれを改めて医学部を東北に限らず全国的に作っていくのだという決定があった上で、それがどこにあるべきかという議論はあると思いますが、今は国がまだ決定していませんので、ある意味では関門が開く、開かないという扉の前で今議論している状況です。仙台市がどういう助成が可能かという議論をする前段の前段くらいのところかなという認識でおります。
仙台市長 奥山 恵美子
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