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更新日:2016年9月20日
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本市の都市づくりの基本的な指針となる次期総合計画策定の審議会が立ち上がり本格的に着手いたします。
お手元の資料にございますように、平成23年4月から新たな総合計画をスタートさせる必要があり、明日、総合計画審議会の第1回目が行われます。約1年間、多方面からご議論をいただき、そして市民の皆様のご意見を頂戴しながら、仙台の街こぞって、この新たな時代に向けた総合計画の策定に取り組んでいきたいと考えております。
お手元の資料に、総合計画審議会の委員予定者名簿を記しておりますが、委員の人選に当たっては、私なりにいろいろな想いを寄せながら、事務局とも相談しまして、限られた人数ではございますが、私が思い描きます、この街の将来像を議論していただくにふさわしいメンバーにお集まりいただくことができたのではないかと考えています。
私の想いとしましては、さまざまな形で学識経験やその分野の制度に精通した方に参画いただくことはもちろんですが、これからの10年というのは、これまでといくつかの点で違った局面が出てくるだろうと思っています。日本全体も少子高齢化に入っていきますが、とりわけ仙台市でも人口減少の局面がこの計画期間中に入っていくということが見通しとして確実になってきています。
実際にどの程度の人口フレームを想定するかということは、数値の取り方で幅もありますので、審議会の中でご議論いただき、計画の中で確定していくことになると思います。いずれ減少の局面になることは間違いありません。
今まで仙台市の総合計画というのは、少なくとも人口は緩やかであっても増加していくことを前提に作られてきていますので、初めて人口減少時代の総合計画に取り組んでいくということになります。そうするとこれを増やしましょう、あれを増やしましょうというご議論だけでは済まなくなってまいりまして、当然ながらどこかを人口減少にあわせてきちんとそのパラレルになるようなインフラにしていくなど、難しい局面が出てまいります。
そうすると地域ごと、分野ごとによって、総論では話が進まない部分がたくさん出てくるのでないかと思っています。人が減るという難しい局面でまちづくりを進めていくには、ご見識のある学識経験のある先生方とあわせて、やはり仙台の街の現状をご存知の方が必要です。例えばNPOの方など、現場で汗をかかれている方々の実感に根ざしたご意見や想いなりを計画に反映し、みんなの知恵と力を出し合っていかないと、リアリティのある計画にならないのではないかと思います。
大学の先生であってもNPOの活動に参画いただいている方、企業の方であっても仕事のほかにNPOの活動をしていらっしゃる方、いわば一人二役でご活躍いただいている皆様に二役三役であるからこそ見えてくるようなご意見、お考えを議論の場に反映させていただきたいという想いで事務方と相談をしながら人選を進めたところです。
また、次の10年、20年のスパンを持った計画となりますので、10年後、20年後に社会の中心で働いている人達は、今の年代でいえば20代、30代であろうと思います。計画審議会の委員は条例により30人となっていますので、若い方にたくさん入っていただくというわけにはいかないところがありますが、今回は、20代、30代の方にも委員として入っていただき、やはり自分たちが中堅になったときの社会を、今の年齢の中でどのように発言していただくかということなど、私の気持ちを反映して人選を進めたつもりです。
ただ、委員となったお二人だけですべてのその年代のご意見が支えきれるものでもありませんので、この計画策定のプロセスの中ではそういった年代別のご意見をお伺いする場や、広く活動している方のご意見を伺う場などを交錯させながら、市民総ぐるみで作っていくというスタンスを貫きたいと思っています。
あわせて市民の方々に広く関心を持っていただきたいテーマであると同時に、何よりも仙台市政を預かります私以下9,500人の職員一人一人が自分の課題であると思って、これを捉えていく必要がある計画であろうと思っています。
そのような私の想いから、実は、今朝、全職員に対してメールをお送りいたしました。総合計画策定に向けて、現場にいる職員一人一人が今後10年、20年を考えて、どういうところに力を注いでいけばいいと思っているか、または十分に取り組みきれていない課題のどういうところをさらにやっていくべきなのか、どんな些細なことでもいいし、場合によっては思いつきのレベルを超えないものでもかまわないので、職員としても想いを寄せてくれるようにというお願いを出しています。
これはすべての職員に義務として私が命ずるというものではありません。むしろ職員が自発的に自分の仕事の経験を通して、何がこれからの仙台市にとって必要なものか考えてほしいという私の想いを分かって欲しいので、私から職員にボールを投げさせていただいたということです。
これまでにも総合計画策定の準備作業としましては、すでにご承知のとおり大学院の学生を中心にいろいろな研究プロジェクトチームを立ち上げていただいたり、部長クラスのワーキンググループによってプロジェクト的に研究をまとめたり、新規採用職員から意見を聴取したりと、いろいろな形でなるべく多くの意見が集約されてくるように取り組んできたところです。
市民の団体の方々、有識者の方々への個別のヒアリング等も行っていますので、そういったものを十分に踏まえながら実りのあるご審議をしていただくように委員の皆様にはお願いしたいと思いますし、私もそのプロセスの中でたくさんの市民の方とこの計画についてお話をして、より良いものを作り上げていきたいと思っています。
平成21年10月20日 仙台市長 奥山 恵美子
(資料)
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