ページID:7169

更新日:2016年9月20日

ここから本文です。

発表項目以外の質疑応答の概要

(1)国連防災世界会議を終えて、運営面での課題はあったか

まだ各部門から、総括的な評価につながる報告を受けていません。全体として取りまとめるのはこれからになりますが、私が市民の皆さまをはじめ、関係の方々のご意見として伺ったところでは、仙台の宿泊のキャパシティーが課題だと思っています。海外からの代表団で、まとまって1カ所に宿泊したいが、今回大変多くの方がいらっしゃったので、分散してお泊りいただくご提案をしたところ、そういう行動は取りたくないということで、東京から日帰りを重ねたという話があったと聞いています。宿泊関係のキャパシティー、それと今回は首脳級の会合ということで、スイートルームの数の問題について、何名かの方々からご意見をお伺いしています。

タクシーのご利用についても複数のご意見がありました。ひとつは大変親切にしてもらって良かったというご意見です。タクシーの運転手の方はあまり英語が得意ではなかったようだが、一生懸命電話をかけ、人を介するなどして、苦労をしながらも何とか両替をしたい意図を理解してもらった、というお話をお伺いしました。また一方では、行き先を告げたが、理解に時間がかかったというお話も聞いています。タクシー業界全体として非常にご努力いただいたと私は思っていますが、細かい部分では、今後さらに考えていくべき改善の余地はあると思いました。

(2)ホテルに関しては、作るしかないと思うがいかがか

スイートルームの数は、ホテルの建設を待たなければいけませんので、長期的な課題だと思います。例えば大きな会議が3年に1回しかないのでは、なかなか新設にはつながりませんので、今お話ししたさまざまな誘致策も含めて、まち全体としてのニーズが、確実にこれだけの需要があると見込めるようになって、インフラも提供されると思います。卵が先かニワトリが先かという問題はありますが、私どもとしては、まず需要の安定的な確保に向けて力を尽くしたいと思います。

(3)国連防災世界会議開催による経済効果はどのくらいか

経済効果については、まだ私も確認をしていません。もう少し時間がかかるのではないかと思います。検証という意味では、数字をまとめていきたいと思っています。ただ、どういう計算方式にするかによって、仙台市域で区切れるかなどの問題がありますので、担当課に精査させたいと思います。

(4)全体的な報告書などは、いつまでにまとめるのか

仙台市として、今回の報告書をまとめたいと思っていますが、何段階かに分けてご報告していくと思います。会議で話し合われた記録も含めた総合的な報告書となると、これは結構時間がかかることが予想されます。一方、経済効果なども含めた概略としての総括は、もう少し短期にできるかもしれません。まだ私が事務局に見通しを確認していませんので、今日の場では未定となります。

(5)国連防災世界会議の参加者数15万人には、市民広場で食事をしただけの人も含まれていると思うが、この計算方法は適切と考えるか

関連事業それぞれについては、できる限りカウントし、それぞれの数を積算したのが延べ15万人という数字です。会場ごとに出席者をカウントしていますので、確かに市民ひろばと防災ひろばは、出入口がないので、最後の1人まで確実な数字とはならないと思いますが、フードコートの売れ高など、数えていく努力をした上で積み上げていると聞いています。

延べ人数については、1人がいろいろな会場に行くことや、そこを通っても1人に数えられる可能性が高いこともありますので、国連側とは実数はどの辺かという話をしています。国連側では、こういった国際会議で実数として確実にカウントできるのは、本体会議の登録参加者6500人だけだと言っています。国連側の便宜的な考え方としては、1人平均して3カ所ぐらい関連の施設やイベントに参加するとして考えると、延べ人数を3で割ったあたりを実数と考えるのが、国連の定常的な人数の考え方だと言っていました。

(6)今回の国連防災世界会議開催を終えて、警護の問題も含めて、来年のサミット開催に向けて、他都市より抜きん出ることはできたと思うか

私自身、今回の警備について、どういう状況であったかを把握できる状況にありません。本日の夕方、県警本部長にあらためて警備にご尽力いただいたことの御礼に伺う予定は組んでいますが、それは御礼という立場です。今回の警備の総括は、それを取り仕切られた県警本部長の方でご発表になるべきことと思っています。私自身としては、駅や宿泊施設、国際センターの間で、要人の方々も大きな混乱もなく出入りされていましたので、十分なご配慮のもとに取り組んでいただけたと感謝しています。

サミットについて、今回の国連防災世界会議で抜きん出たかどうかですが、いろいろ課題はあるにせよ、われわれが大規模な国際会議をオペレーションできたことは、総合的には高い評価をいただいたと私は受け止めています。そのことは一つの実績として、政府関係の方も認めていただいたとは思います。ただサミットは大規模会議とは違い、集まる方のコアとなる人数は全く少ない、しかし非常に重要な人物が世界からおいでになる意味で、会議の質が違うと思います。ですから、そこに必要となるハード面の施設レベルや、施設条件、特に交通機関として飛行場の位置づけなどは、今回の会議とは大きく違っている部分も多いと思います。私としては、一つの実績として今回の国連防災世界会議が政府機関にもご認知いただけたとは思いますが、サミットの誘致に関しては、すぐに決定的な要素として力を持つとは受け止めていません。

(7)「仙台宣言」や「仙台防災枠組」では、女性の参画についての言及が物足りないという意見もあるようだがいかがか

いろいろなご意見があるとは思いますが、今回「防災枠組」の中で、多様な主体の参画という中に、女性も含めて取り組まれたのは、これまでの防災会議の表現から見れば、一歩前進したと受け止めるべきだと思います。そして、女性だけを単独で取り上げることも運動上は大事なことだと思いますが、障害のある方など多様な主体、これまで主体として十分受け止められなかった、いろいろな議論の中では常に、教えられ導かれる弱い存在として規定された人たちが、行動する主体に関わるものとして受け止め直さなければいけないという議論がたくさんありました。そういう議論が起こったことは、東日本大震災の中でも言われてきたことですし、私としては良かったと思っています。

(8)本体会議の参加者に、女性の防災参画や市民参加などは伝わったと思うか

本体会議参加者の皆さんは、比較的本体会議場に缶詰めになられていたので、街中に出る時間は限られていたのではないかと思います。しかし、特にテーマ館で行われた、「女性と防災」という大きな課題については、ヘレン・クラーク総裁など国連でもこの問題で大きくリーダーシップをとってこられた方々が出席してくださいました。このことは、大きなシンボリックな意味があったと思います。途上国の方々にとっても、女性の参画は大きな課題という認識は深まってきた実感は持っています。例えば、私が参加させていただいたチャンピオンズミーティングや、国連事務総長とチャンピオンの方々との朝食会の中でもいろいろと話し合われていました。ただ、それがまちの中に発信されたかというと、本体会議とまちと直接的に市民の方と触れ合う時間は限られていますので、限定的だった気もします。

(9)今回、パブリック・フォーラムなどでは、手話通訳や字幕表示といったバリアフリーな取り組みが行われていたが、今後どのように取り組んでいくのか

私も国際的な同時手話通訳は、今回初めて自分の目で見ました。参加された方々には、初めてのアクセシビリティの向上、提供で、高い評価をいただいていたようです。ただ、運営されていた方々にお伺いすると、国際的な同時手話通訳は、できる方も限られていて、特に話される外国語が英語のみであればまだしも、フランス語、スペイン語となると、可能な方が限られるので、長時間になると負担が多くて難しいというご意見も伺いました。今後、仙台に限らず日本の中で、そうしたマンパワーが養成され、確保でき、その方々がどういう条件であれば、仙台に来ていただけるのか、その辺りをもう少し考えていかないと、マンパワーの面ではすぐ実現できるかは難しいというのが私の印象でした。

一方、英文のあいさつについて、英文の文字が画面上に下から繰り上がって出てくるものは、非常に分かりやすい。英単語の一つや二つ聞き逃しても、後で目で追うことができるので分かりやすいというご評価でした。われわれの要約筆記の英語版のような形で、一定のソフトと基になる原稿が確保されれば、習熟は必要ですが、提供していくことは可能だと思います。

(10)昨日、青葉区選挙管理委員会問題で職員2名が書類送検されたが、所感を伺う

今回書類送検ということで、これまで捜査を続けられてきた県警として一定の段階を迎えられて、検察の方に事案を移されたということだと思います。私どもとしては、引き続き警察、検察の捜査に協力して、私自身は仙台市の組織風土としてのコンプライアンスの重視に向けて新年度も含め、しっかりと対応していきたいと思います。

(11)コンプライアンスの問題はいつまでに、どのように対策するのか。市の内部だけで考えていくのか

今の時点で担当部局と目標について共有していませんが、新年度がスタートしますので、平成27年度の早い時期に、どういう対象についてどういう時期にどういう行動をしていくか、などについてお示しできるように、新年度早々に会議の中で決めていきたいと思います。

第三者委員会は、選挙事務に関して、特に再発防止という観点から、今回の事案のようなことがどういう制度上、もしくは選挙に携わる職員の意識上あったのかということについて中心的に議論していくのだと思います。コンプライアンスについて、第三者委員会の河村委員長は、もちろん私どもが当事者としてしっかりそれに取り組まなければいけないことはもとより、市政全般をつかさどる議会でこれをしっかり議論していただくことも重要だというご発言をしています。ですから私どもだけでなく、議会も一定の関与があると私自身思っていますが、これは議会が最終的にご判断して行動されることだと思います。

(12)市と議会の両方で進めていくということか

それが今進んでいる方向だと思いますし、そのことが望ましいと思います。ただ、議会のことですので、私がこれを議会に代わって決定することではないという趣旨のお話になります。

(13)第三者委員会で選挙事務は職員のプレッシャーが大きいという意見が出ている。それは他の自治体も同じだが、仙台市のミスが多いのはなぜだと思うか

第三者委員会の河村委員長が職員に対するプレッシャーをお話しされているのは承知しています。しかし、プレッシャーが今回の原因の全てであるとは判定できないと思います。そこには組織という問題もあるでしょうし、また個人という問題もあるとも思います。従ってその両方の面から調査を進めていただいており、議会での議論もその二つの点を巡ってたたかわされていると思います。われわれとしては個人の部分については、今、警察の捜査で書類送検の段階を迎えた、これも一つの厳しい現実として認識しています。

仙台市の組織として考えるべきこと、全国の選挙事務の中ではもう少し改善されたやり方、持ち帰り票などについて、きめ細かな点検等が行われていた事例も多分あると思いますので、われわれの所でそれが行われていなかった反省に基づいて信頼を回復していく、そのことが大切だと思います。

(14)書類送検された2名以外にも、開票作業に関わっていた職員がいたと思うが、こうした職員に対する処分などはどう考えているか

現時点で警察のご判断について、私も詳細な情報を承知していませんので、今お答えできる材料を持ち合わせていないところです。

(15)警察の処分とは別に、市として処分をする可能性はあるのか

現時点では、警察の捜査結果を見て私どもとして考えたいと思っています。これはかねて申し上げていますが、この答え以上の判断が変わる要素は今のところ私にはありません。

(16)過去のミスによる処分と比較して、平等に今回の処分は行うのか

処分は警察の捜査に基づいて出された結果に従うもの、それが起こったことに対する上司等の責任の問題、それらを勘案して処分を行っていくのが基本です。それらについては今回も同様と考えます。

(17)市の不祥事には、警察の介入していない事案もあったと思うが、その辺の整合性はどう考えているか

私どもの調査の中で警察に告発しないという判断や、いろいろな状況で警察が介入しなかったものもあります。それらの事案の重要度の度合いや、他都市との比較などを勘案しながら処分の適量を判断していくということです。

(18)現在、過去のミスをした職員に対する調査はどのようになっているのか

過去の事例について、踏み込んだ聞き取りをしているとは承知していません。

(19)過去のミスについては、今後どのように対応していくのか

今回の過去にさかのぼっての調査は、私どもの行っている制度の中で過去どれだけの頻度でこういう事案が起こっていた、また信頼を損ねていたかの検証のために行い、実際の数字としてミスの頻度が高いといったことを私自身会見の場で申し上げる結果になりました。1件1件の事案について、例えば関わった職員や関わり方を確定するのは、現時点ではなかなか困難ではないかと考えています。私としては、今回の事案は法令違反という部分が非常に大きく出ていますし、誰がどうとは確定できないまでも、事実そのものは疑いないものでしたので告発に踏み切りました。過去のものについては職員のミスはあったと報告させていただいていますが、そのことについて個別の事案をどうするという考えではありません。

(20)以前総務局長の答弁で、過去のミスに関して調査を行い処分を検討する話があったと思うがいかがか

もう一度発言を精査したいと思います。

(21)過去10年のミスに関しては、処分に踏み込まないという考えか

確定することが可能な事案もあるかもしれないということで総務局長が発言した経緯があったかもしれません。私自身は、全体としては、今からさかのぼって調査し、確定していくことは、一方で限界もあると考えています。そのことが確実に可能かどうかについては、もう一度総務局と確認をした上でご報告申し上げます。

(22)可能であれば、過去の調査も行うという考えか

過去の事案をどこまでの範囲にするかとか、また、それぞれの状況でどういう困難が生じ得るかについて、私自身もう一度それぞれの事案ごとに自分で資料を精査して、その中で、何が可能かを考えた上で、ご返答申し上げたいと思います。

(23)過去のミスについて、処分も想定した調査ができるか否か、確認していないのか

調査ができるかどうかは、何を調査の目的とするかによると思います。処分ということになりますと、相当正確かつ厳密な調査が必要になると思います。一般論として調査することは可能ですが、処分を前提とした調査が可能かについては、一度精査させていただきたいと思います。

(24)新年度に割増商品券の発売を予定しているが、被災者向けに優遇措置などを考えているか

割増商品券については、優遇をどう考えるかですが、特に被災者の方に対して、例えば特定の枚数を優先的に割り当てるなどの形での発売は、今のところ検討されていません。

(25)今後、商品券の被災者向け優遇策を検討する予定はあるか

今の制度でやっていく場合、それは難しいと思います。商品券は広く一般的な形で売り出されます。議会では、東部地区にいらっしゃる方で、例えば中心部1カ所で売り出されると、買いに来ること自体が非常に難しいことがあってはいけないので、なるべく市内満遍なく販売所を設けるように努力したいとはお答えしています。特にそれ以外の面での優遇はありません。

(26)防災集団移転対象エリアで、移転するにあたり、家を解体してしまった方と家が残っている方で移転費用に格差が出たことなどについて、これまでの対応をどう思うか

私自身も過去に何度か直接その対象となる方から、このことは理不尽ではないかというお話をいただいています。また地域要望としてもいろいろな形でお話を伺っている案件です。お一人お一人の方にとっては納得しがたい状況が生じたことも事実ですが、制度としてはいかんともしがたい部分もあります。なかなか納得しにくい部分のあるお話だとは思いますが、制度としては、特定の個人の方に対して、何らかの補償を新たに設けることは難しいというお話をさせていただいていました。

仙台市長 奥山 恵美子

お問い合わせ

総務局広報課

仙台市青葉区国分町3-7-1市役所本庁舎3階

電話番号:022-214-1148

ファクス:022-211-1921