第1回定例会に提出いたしております（仮称）仙台水族館出資に要する経費10億円につきまして,予算の取り下げを検討せざるを得ないものと判断いたしましたので,ご報告させていただきます。

本予算は,松島水族館の移転にともない,（仮称）仙台水族館を整備する合同会社仙台水族館開発に対しまして,匿名組合出資を行うため10億円を予算計上していたものでございます。

（仮称）仙台水族館の整備にあたりましては,総事業費約83億円となっておりますが,資金調達の内訳として,匿名組合出資で約42億円,融資等で約41億円を見込んでおり,そのうち匿名組合出資につきましては,松島水族館を運営する仙台急行株式会社が11億円,仙台市が10億円,国の外郭団体が約10億円,地元企業等が約11億円を拠出する計画となっておりました。

仙台急行株式会社は,出資金の財源とするために,自社所有地の売買契約を締結していたところでございますが,相手方の都合により契約の履行が困難となり,仙台急行株式会社が予定しておりました出資金の調達の見込みが立たなくなったために,水族館事業の資金が不足する状況となっております。

本市といたしましても,これまで移転実現に向けて支援を検討してきたところではございますが,この度の事態を受け,予算の取り下げを検討せざるを得ないものと判断したものでございます。

このような事態となり、市民の方の水族館を待ち望むお気持ちは大変強いと受け止めてまいりましたので、私としても大変残念な思いでございます。仙台にとって有用な施設であると考えていますので、今後ともさまざまな角度から誘致につきまして、考えてまいる所存でございますが、本予算については、現在取り下げの検討中であると、ご報告させていただきたいと思います。

平成22年2月20日　仙台市長　奥山　恵美子

＜この発表内容に関する質疑応答＞