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更新日:2023年6月21日

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「大きな一歩ではなく、自分のペースでコツコツと前に進むことの大切さを知った」(50代、男性の場合)

これまでのあゆみ

ひきこもりになったきっかけ

 父が大工の仕事をしていて、自分もやってみたいと思い、それから大工の仕事を続けてやってきた。

 3~4年前、仕事で腰を悪くして、そこから、何か、頭痛や腹痛が続いて内科に行って検査を受けたけども、原因が分からず。他に、心療内科の受診も勧められて、薬もらって飲んではいるんだけども、何も変わらなくて。そこからかな、仕事もできないし、何もやる気が起きなくて、「どうでもいいやって」なってしまってね。たぶん、仕事のプレッシャーもあったかな。部下のカバーとか、納期にも追われて仕事もしていたから。

ひきこもり当時について

 妻も娘もいるので、「なんとかしなきゃな」って思っていたけど、どうすればいいか分からないし、妻と娘からは「買い物行こう」とか、「散歩しよう」とか気を使ってもらっているのが分かって、余計申し訳なくてね。なんか、誰とも話したくないし、外出も億劫で。自暴自棄というか、身なりにも気を使わなくなっていたかな。思い出すだけでも嫌だな。

家族との関係

 自分の父は、ガテン系の大工で、「背中で語る」タイプだった。何かを「教えてもらった」ってことはなかったかな。覚えが悪いと物が飛んできたりした。

 姉もいるけど、姉は自分とは正反対というか、いわゆる「人格者」。会うと叱られるからあまり会いたくない人。でも、姉みたいにしなきゃと思ったことはないかな。自分は自分で、普通に仕事して生活していければいいと思っていた。

 今は妻と二人暮らし。娘は一人暮らし。妻の仕事は夕方からなので、自分が帰る頃に出ていくから、あまり、話す時間はないけれど、休みの日は買い物に行ったりする。仲は良いと思う。

 娘は時々、心配して家に来てくれる。「休みたいときは休んで、自分のペースでいいよ」って声をかけてくれる。この前は「これ面白いよ」ってマンガを持ってきてくれた。

一歩踏み出したきっかけ

 区役所の方と何回か面談したり、相談もしたけど、なかなか進展しないし、自分としてもイライラして、区役所の職員にも当たったりもした。

 そんな中で、仙台市が設置している相談機関を紹介されて、そこの職員の方が根気強く、相談に乗ってくれて、何個かの施設に一緒に見学も行ってくれた。

色々な選択肢のなかから、「ここなら通えるかな」っていうところで選んだのが、今の通所先だった。

実際に今の通所先で過ごしてみて

 今は、一日、一日通うのが精いっぱい。調子が悪い時は通えない時もある。でも、「いかなきゃな」って思いがあるし、それに自分のやりたい作業もあるから。

 今、続けて通えているのは、スタッフさんが自分のことを気にかけてくれるのが大きいかもしれない。調子が悪いときは、他の利用者と揉めたりもするけど、仲裁してくれるし、相談にものってくれる。何より、作業で分からないことがあった時には「教えてもらえる」というのが良いと思った。この年になって、「誰かに相談できる」、「教えてもらえる」ということを知れた。

現在の心境

 前までは半分以上「もう、どうでもいい」って気持ちがあったけど、今の通所先に通うようになって、ちょっと前向きになってきているかな。

 最初は、火曜日だけとかだったけど、できたら、じゃあもう1日増やしてって感じで。別に毎日来いとか言われたこともないし、体調に合わせて通えている。スタッフにも根気強く相談にのってもらって良くしてもらって、感謝しかない。

今後の目標

 今はこうなりたいとかはなくて、とにかく現状維持。まず1日1日しっかり通えるように。そこができたら次は何かこう、もう1個という感じ。

当時の自分に掛けたい言葉

 気づいたらこうなってて、「まさか自分が」って思ったね。色々と抱え込んでいたかな。とにかく、相談する、動いてみるって感じかな。

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