ページID:70058

更新日:2023年8月9日

ここから本文です。

その他質疑応答(令和5年8月8日)

令和5年8月8日

福島第一原子力発電所ALPS処理水の海洋放出について

Q1

福島第一原子力発電所の(ALPS)処理水の放出時期が8月下旬から9月上旬という話が出まして、それに関して本市も一応沿岸部ありますので、市に対する影響、それから市としての放出に対する考え方について改めてお伺いしたいです。

A1

本市としても、沿岸部はございますので心配する声もあるところではあります。一方で7月4日にはIAEAが報告書を公表されました。それでは処理水の海洋放出について、国際的な安全基準に整合性を持っているというふうなご判断になったわけでございまして、人および環境に与える放射線の影響は無視できるという結論だったと承知をしております。そのことをもって、国が関係する自治体に対してさまざま説明をしながら、最終的にその処理水を海洋放出することになるのだろうというふうに思います。いずれにいたしましても、風評被害で漁業者の方々含めてさまざまな影響が出ないように、国としても丁寧な説明というのを尽くしていただきたいというふうに思います。現実、いつ放出するというようなことはまだ決まっていないのだろうというふうに思いますけれども、それに向けてやはり国に対しては丁寧な説明を求めていきたいというふうに思います。

 

Q2

この間結構時間をかけてやってこられていることだと思うのですけれども、主に漁業者に対してですけれども、この間の政府なりの対応というのは、例えば十分に説明であるとかはされてきたというご認識なのでしょうか。

A2

現地に出向かれていろいろご説明はされているようですけれども、漁業者の方々の納得はまだ得られていない、十分に得られていないというふうに私も認識をしております。それから国際社会も輸入規制というものをしているところもあるようでして、この辺についてもやはり問題だというふうに思っています。そういう意味では、正確で分かりやすい情報を国内外に、やはり十分に発信していただきたいというふうに思うところです。

 

Q3

この風評被害というものがなかなか科学的な安全性とはまた別のところで起きてしまうものだと思うのですけれども、これに対する対処としては十分な情報提供、説明というところに尽きるというふうなお考えでしょうか。

A3

そう思います。大変印象深い出来事を思い出すのですけれども、消費者の方々も生産者に対して寄り添った対応を取らねばならない。そして正確な情報を手にした上で過剰な判断をすべきでないということを、ある消費者の皆さま方との懇談の中で消費者団体の方々からご意見を出された、そのことは私自身もとても心に深く刻まれた言葉です。農業者もそうですし漁業者もそうですし、それをなりわいとして一生懸命に対応している。そういう中で安全だということがしっかりと担保されるのであれば、消費者が過剰に反応するということは逆に生産者を苦しめることになるのではないかということをおっしゃったのだというふうにも思います。いずれにせよ、安全だということを、IAEAもそのような報告書を出されましたけれども、それに基づいてより丁寧に対応を国あるいは東京電力に求めたいと思います。

 

Q4

心に深く刻まれた言葉、(消費者は生産者に)寄り添った判断をしないといけないというお話ありましたけれども、これは具体的にどういった場面でお受けになった言葉なのでしょうか。

A4

ずいぶんさかのぼります。東日本大震災の後の東京電力(福島第一原子力発電所)のあの事故があって、その後、海産物も含めて放射能検査を始めて、安全なものしか市場に出さないというふうなその段階で、実は消費者団体の方々といろいろ懇談をした時にそういうお話が出たことを今申し上げたところです。

 

Q5

消費者団体というのは市内の団体でしょうか。

A5

実はあの折に私も政府の関係者としてあちこち回らせていただく中で、これは仙台市内の消費者団体の方だったと思いますけれども、そういう発言をしてくださった方がおいでになった、そのことを申し上げました。

 

Q6

今あくまで消費者団体の方の言葉としてご紹介をいただいたところではありますけれども、消費者自身のある種賢いというかそういう選択というのが大事、安全だと担保されているのであれば選んでいくという選択が大事だというところ、市長自身もそういう考えだという理解でいいでしょうか。

A6

はい、そう思っています。

 

Q7

そういう消費者の選択を促していくために、仙台市としてできることは何かあったりお考えのことはあるのでしょうか。

A7

これは国と東京電力がまず第一義的にはしっかりとした説明をなさるべきものだというふうに思います。その上で、さまざま各消費者団体の方々に対する説明もそうですけれども、実際に流通に乗せる製品、食品というのがどのように安全を担保されているのかについても、それぞれのところで検査も含めてやっておられるのだろうというふうに思います。そういうことについて丁寧に説明をしていく機会というのを、それぞれのところでやっていただければありがたいというふうに思います。本市として特に何かそのことについてということは今のところ考えておりませんけれども、市場に出ているのはそういうものだということの理解をいただければと思います。

 

ふるさと納税について

Q8

昨年度のふるさと納税の金額が過去最多になった件についてお伺いしたいのですが、仙台市としても個人市民税減収の傾向が大きくなっていると思うのですが、まず市長の受け止めをお願いします。

A8

総務省の発表で、仙台市民が他の自治体へふるさと納税を行っているというものがずいぶんと大きいのだなと、本市における減収額というのが年々やはり増えていてこれは残念ながら、しっかり本市としても皆さま方にふるさと納税を行っていただけるような取り組みについても取り組んでいかなければいけないと、しっかり対応していかなければいけないというふうに思っているところです。

 

Q9

現時点で他の自治体では、(住民税)納付額の減収に対する国からの交付税をもらえない自治体が、行政のサービスにも影響があるというようなお話、東京の中野区とかというのがそういったお話があると思うのですが、そういったふるさと納税制度の問題点についてはどのようにお考えなのでしょうか。

A9

これはかねてからいろいろな方々がいろいろな発言をなさっています。私もやはりそうだと思います。住民税の減収というのは特に人口規模の大きい大都市に共通するものでございまして、ふるさと納税の寄附額が増えていく中で減収額の幅が大きい、このことについてはしっかりと対応していかなければいけないわけです。加えて国においても、このふるさと納税の仕組みの趣旨に沿ってあまりに過剰な返礼品というものについてはいかがかということで見直しもされてきました。そういう意味では、制度の趣旨に沿った適正な運用を図っていく。返礼品の取り扱い基準については、しっかりとそれを守っていくということ、本市もそうですけれどもそのことも重要だというふうに思っています。

 

Q10

事務手続きの代行業者について、大手の業者に事務手続きを任せて、その経費が全体の4割ぐらいに上っていて、本来の自治体への支援になるような納付の制度というよりは大手の業者に利益が回っているようにも見受けられると思うのですが、そこの問題点についてはどのようにお考えでしょうか。

A10

これはそれぞれの自治体の対応の仕方ですけれども、あくまでそれぞれの地域の特産品をお買い求めいただくという制度ではないわけですから、その辺のところも含めてやはり国民の皆さま方もいろいろお考えいただいた上で、ふるさと納税の仕組みについて対応いただければと思います。

 

Q11

ふるさと納税の制度というかルールが10月から変わると思うのですが、地場産品の取り扱いについて、この変更で仙台市として何か影響がある見通しなのか、あるいはもしそうであれば市長ご自身このルールの変更についてどういったご見解か、お尋ねしてよろしいでしょうか。

A11

主な改正点のうちの一つが、加工品のうち(熟成)肉と(精)米については原材料が当該地方自治体、地方団体と同一の都道府県内産であればこれを認めようということですので、これも広く言えば地場産品の基準が(本市にとっては)ずいぶんと緩和されるということになるのですか。そういうことになるのだろうというふうにも思います。これはどういうふうに本市として考えるのかということ、これに向けてどういうふうにしていくのか多分練っているところではないかというふうに思います。

 

Q12

市の考えとしては制度の見直しというのを求めるという考えの一方で、当面現実的にはその寄附額を増やしていくための方策というのをいろいろ練っていくというようなお考えなのですか。

A12

そうですね。寄附される額というのも増えてはいるのです。増えてはいるのですけれども、目減りしているところが大きいということなので、いろいろなことを考えながら取り組んでいかなければいけないなと思っています。

 

Q13

仙台市は結構人の出入りも多いまちなので、増やせるポテンシャルというか可能性もあるのかなと思うのですけれどもそのあたりはどうでしょうか。

A13

そういう意味では、仙台のことをよく知って、仙台を愛してくださっている皆さま方にこのふるさと納税にご協力いただくという、現にそういうふうな方々が多いというふうにも思いますけれども、それをさらに強化していくということも含めて、減収分を減らせるような努力をしていかなければいけないというふうに思うところです。

 

羽生結弦さんの結婚発表について

Q14

先日、仙台観光アンバサダーを務めます羽生結弦さんが結婚されたと思うのですけれども、その件について市長の思いですとかお伺いできればなと思います。

A14

急な発表、ご本人のホームページでの発表だったというふうに報道で私も承知したところですけれど、本当におめでとうございますと心からお祝いを申し上げたいと思います。ますます充実した人生を送っていただき、私たちにまた素晴らしいパフォーマンスを見せてくださることを期待するものです。

 

医療政策及び第8次宮城県地域医療計画に係る意見提出について

Q15

先日、宮城県に対して地域医療計画に関する意見書を提出されたかと思うのですけれども、当然市長のお考えもこの意見書に沿ったものかとは思うのですが、改めてこの意見書を踏まえての市長の見解をお伺いしてもよろしいでしょうか。

A15

昨年度「(仙台市における)医療のあり方に関する検討会議」から提出された提言も踏まえまして、中長期的な医療政策の方向性、それから数値目標などをまとめました今後の医療政策の基本方針を本市で新たに策定するところでございます。そうした中で、宮城県の方も県の地域医療計画の取りまとめが行われるわけでして、その中に本市の考え方というのを反映させていただきたい思いで、現段階で県に対して意見書として取りまとめて提出をさせていただきました。

 

Q16

意見書の中に救急医療ですとか幾つかありますけれども、改めて4病院再編での影響といいますか、具体的にどういった影響を懸念されていらっしゃるかお伺いしてもよろしいでしょうか。

A16

これは4病院の再編に関わることだけではなくて、今後の見通しについて、方向性について提言をさせていただくものでございますけれども、今回直接的というふうに受け取っていただけるかどうかではありますが、4病院についても記述をさせてもいただきました。つまりは救急医療体制にしてもそうですし、それから今後、高齢者の方々が増加する中においてどのように地域医療をまとめていくのかということについても、今回の病院の再編によって懸念される点も出てくることについてお話をさせていただいたところですが、今もって県の方からさまざまな不安の声に対して答えていただけないところもあるので、この件については、今ここで4病院の再編についてどうなのかということについて改めてお願いをするというそういう意味合いを持って取られたのだろうというふうに思いますが、仙台市としてもこのことについてはなるべく言い続けていかなければいけないのだというふうに思います。また今後県の方で地域医療計画の取りまとめの中間案のようなものが出てこようかと思います。その時にこの辺のところが私どもで納得できるようなものになるのかどうか、これも注視していかなければいけないのだろうと思います。今もってその辺については何ら示されたものがありませんので、まずはそれを待ってということになろうかと思います。

 

Q17

4病院(再編)だけではなくて今後の見通し、全般の見通しというようなお話があったと思うのですけれども、今回の提出のタイミングが過去にない、県の地域医療計画の素案が出る前にこういった意見書を出すことは異例のタイミングだというふうに思うのですが。

A17

今までも県が新しい(地域)医療計画を策定するに当たって、本市としても何らか意見を言ってきたと、そのように私承知しています。今回が全く初めてのことだというふうには考えていません。

 

Q18

それは多分中間案が公表されてからの意見照会という形で提出されていたのではないでしょうか。今回も県のスケジュールとして、中間案が11月、年末にかけて公表されてから県内の自治体に意見の照会をすることをスケジュールの中に盛り込まれていると思うのですけれども、今回それよりも前に、素案の公表の前にこういったタイミングとなったことについては、やはり4病院(再編)の影響が大きいのかなというふうに認識していたのですがそういったわけではない(ですか)。

A18

まず本市としても今後の医療政策の基本方針を新たに策定をする節目のところに当たっているものですから、この間いろいろとご議論いただいたものをまとめて事前に出させていただいた。もちろん4病院(再編)のこともありますけれども、今後の見通しについていろいろと擦り合わせてよりよきものにしていただきたいという思いです。

 

Q19

素案で大体形作られたものになるようなお話もお伺いして、それよりも前に市の意見を述べることの、意義というか効果といいますか、意図というのはどういったところにあるのでしょうか。

A19

ちょっと踏み込んでしまうかもしれません。まず県のこれからの(地域)医療計画を立てられるところに本市の考えを尊重してもらいたいという強い思いで出させていただいたのは間違いないことです。加えて、踏み込んで申し上げると言ったのは、この間4病院(再編)の問題で本市としてさまざまな疑問について言及をし、県にお尋ねをしてきたところでございます。そこで県から答えていただいたものについては、本市の疑問に対する十分な返答にはなっていないというふうにも思っておりまして、ここについてもやはり言い続けていく意味というのはやっぱりあるのだろうということは、私個人的にもそれは思うところでもございます。

※補足

宮城県地域医療計画の素案が出される前に、本市から宮城県に意見書を提出するのは初めて。本市施策との連携が必要な事項について、現段階の県に対する意見として取りまとめたもの。

 

藤崎周辺の市街地再開発事業について

Q20

藤崎(周辺)の再開発の件が、コロナ禍で一時3年ぐらい停滞しておったところが、再び動き出すという運びになったようなのですけれども、まずこの点についての受け止めをお願いいたします。

A20

市街地再開発事業に向けた協議会が改めて発足したという報道がなされたところでございます。この間ずっと藤崎周辺の街区についていろいろ検討が進められてきて、地権者の方々がほとんど地元の方であるというふうなことも聞いていまして、地元の課題解決や都心部のにぎわい創出に向けて地元の方々が中心になって規模の大きな再開発事業が進むということ、これは大変喜ばしく期待も持って見させていただいているところです。また本市としても、ご支援ができるところ、しっかりと支えられるようにしてまいりたいと思います。

 

Q21

前回協議会をつくられた時には、市がオブザーバーとしてお話に加わられたと思うのですけれども、今回もオブザーバーという形で加わるのでしょうか。

A21

その後、今回の協議会が新たに発足するに当たってどのように本市として関わってきたのか、詳細について聞いてはおらないところでして、担当に聞いてもらっていいでしょうか。

 

仙台フォーラスの長期休業について

Q22

中心部のまちづくりみたいな話で、仙台のフォーラスが長期休業に入るということについて、まず率直な受け止めをお伺いします。

A22

思い返してみますと、私がまだ若い頃から若者のファッションだったりいろいろな発信をする拠点にもなっていたわけでして、築およそ50年が経過するというようなそういう建物になってしまったということなのだと思います。そういう意味では、建物も点検調査をされるということですのでそれを待ちたいなというふうに思います。中心部商店街におけるまちづくりの重要なパートナーでございます。中心部商店街の活性化に向けて引き続き共に取り組んでいけるように、一日も早い営業の再開を願いたいというふうに思います。

 

Q23

(仙台フォーラス)が1年間なり閉鎖することによる影響であるとか、そこに対する対処というのは、現時点ではまだこれから検討ということになるのでしょうか。

A23

まさにあの場所の施設が営業を停止するというのは、一定程度影響が出てくるのは間違いがないというふうに思いますけれども、地元の商店街の皆さま方、また当該仙台フォーラスさんともいろいろとお話し合いを進めながら、中心部のにぎわいというのが損なわれないようにしっかりと取り組んでいきたいと思います。

 

仙台市長 郡 和子