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更新日:2024年3月27日

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その他質疑応答(令和6年3月26日)

4病院再編について

Q1

仙台医療圏の4病院再編構想についてお伺いいたします。村井知事が昨日の会見で県立精神医療センターと東北労災病院の合築・移転に関して基本合意を新年度に持ち越すということを発表されました。まずこの受け止めと、市としての今後の対応についてお伺いします。

A1

昨日、知事が、基本合意には至らず来年度に持ち越しというふうに発表されたということでございますけれども、県立精神医療センターにつきましては、県の精神保健福祉審議会で賛同が得られておりませんし、昨日、本市の精神保健福祉審議会においても、委員からは否定的な意見が大半でございました。また先般、県、市の協議においても、考え方にはずいぶんと大きな開き、乖離(かいり)があるなというふうに認識をしているところでして、県の精神医療センターが老朽化していて建て替えが必要であるということについては承知をしているところでございますけれども、一方で、基本合意の延期は2度目ということになります。しかも、周辺の皆さんたちは賛同をしていないという中で、これからの精神医療体制を見据えれば、やはりこのような状況の中で拙速に進めるべきではないというふうに思っておりまして、ぜひ移転ありきではなく、当事者や専門家、関係者の方々の意見交換なども行って、改めて丁寧な対応を求めてまいりたいと思いますし、丁寧に県としても検討すべきであろうというふうに思います。

 

Q2

結果的に年度内の合意には至らずというところですけれども、原因や背景、何でこういうふうになってしまったのかというところについて、何かお考えというのはありますでしょうか。

A2

今回の4病院の再編ということについてですけれども、やはり本市が、このお話が出てから仙台医療圏にとって政策医療がどのように前に進むとお考えになっていらっしゃるのか、その根拠となるデータがどのようなものなのかということも含めて、再三にわたって県に対して返答を求めてきたところですけれども、なかなか通り一遍のお話だけだったというふうに認識をしておりまして、国からの重点支援区域選定に係る条件が付されたということもあり、これはやはり拙速ではなくちゃんとした協議をさせていただきたいということで、今般、県に対して協議を求めさせていただきました。そしてこの間、2回開催もさせていただいておりますけれども、なかなか折り合えないと言いましょうか、そういうことを鑑みますと、この間、県におかれてはこの4病院再編の問題についてどのようにエビデンスをもってお取り組みになられようとしていたのかということ、周辺の方々の声やなんかもお聴きになったのかというと十分ではなかったというふうに言わざるを得ないと思います。そういうことが、今般のこうしたことになっているのではないでしょうか。

 

Q3

昨日夜に、市の精神保健福祉審議会がありまして、この移転・合築に関しては反対の声が多く出ました。市に対しても明確に反対の姿勢を示してほしいだとか、強く態度を明確にして強いアクションを起こしてほしいというような意見、声がありました。こういった声にはどのようにお応えになっていこうとお考えでしょうか。

A3

昨日も市の精神保健福祉審議会では、本当に厳しい見方が多くの方々から出されたというふうに聞いておりますし、また、会長からもかなり厳しい総括があったわけでございます。私といたしましても、これまで長きにわたって県南部を中心にして構築されてきた精神保健医療福祉のネットワークが崩壊してしまうことがないようにしていかねばならないというふうに思っているところです。本市としても、この精神医療にも関わってきている立場といたしまして、そのことは強く申し上げていかなければいけないのだろうというふうに思っております。

 

Q4

今、県と市で事務レベルでの協議、行われているかと思いますが、今後、市長と村井知事とまた対面で何か協議の場の予定はありますでしょうか。もしくは、市長はまた村井知事と対面で4病院のこの問題に対してお話をしたいというご意向はありますでしょうか。

A4

今、事務方同士で詳細な擦り合わせをしているところです。その中において、なかなか納得がいかない部分が多うございます。2回目というか、本格的な議論は1回ということですから、これからまた会を重ねていかなければいけないのだろうというふうにも思っております。その上でということになりましょうかね。今の段階で知事は昨日の会見でも早期に(基本合意)というふうなこともおっしゃっておられたし、県と市の協議の状況にかかわらないのだというふうなご発言もされていたやにもお聞きしておりますけれども、やはりそういうことではなくて、しっかりと議論をさせていただいた上でのお話にしていただかないと、これは私としても知事に直接その辺のところをお話をするという、そういうふうなタイミングはまだこれから先のことなのだろうとは思っております。

 

令和6年4月1日付の定期人事異動について

Q5

4月1日付の定期人事異動が発表されましたけれども、その結果、女性の管理職の比率が市長部局で目標としていた25%を超えたということですけれども、この受け止めをまずお願いします。

A5

再来年度のスタート時点(令和7年4月1日)までには、市長部局での女性の管理職の割合を25%という目標を掲げていたところですけれども、前倒しで25.1%となりました。私としてはほっとしているところです。

 

Q6

最近の採用の比率を見ると半々ぐらいかというふうに伺っておるのですけれども、時間がたてばといいますか、いずれは最終的には半々みたいなところに落ち着くのかどうなのか、それともそれまでに対しても何か積極的な施策なり配置というものをしていくお考えがあるのかどうかということをお聞かせください。

A6

今おっしゃられたように、市職員の構成を見てみますと、やはり女性も若い年代では半数となっています。女性活躍の観点からも、組織運営の観点からも、やはりしっかりと女性が活躍してもらえることが本市にとってもいいのだろうというふうに思っておりまして、そういう意味では、性別問わずですが、全ての職員の皆さんたちにしっかりと活躍してもらえるような環境を整えていく、組織をつくっていくということに尽きるのだろうと思います。

 

Q7

新設の、力を入れていく局長級のところで新しくつくったポストがあると思うのですけれども、ダイバーシティ推進担当局長と脱炭素都市推進担当局長に関して、こちらも女性の方を充てましたけれども、どういった狙いなり期待があるのかというのがあれば教えていただけますでしょうか。

A7

第1回定例会でもいろいろと議論させていただきました。本市がこれから国内外から選ばれる都市として発展していくためにも重要施策だというふうに思っているところです。そういう意味で、世界水準のダイバーシティになるためにぜひ力を発揮してほしいと思いまして、これまでの取り組みも含めて適材適所ということで、このダイバーシティ推進の担当局長、それからまた脱炭素都市の推進を図るための担当局長、これを新設させていただきました。期せずして2人とも女性になりましたけれども、それもまた適材適所だというふうに認識しています。

 

 

博物館再開館について

Q8

4月2日に博物館が大規模改修を終えてオープンする、再開館すると思うのですけれども、そちらについて、新しい博物館を市民の皆さんにどのように楽しんでほしいかなというところをお聞かせください。

A8

長い間、休館して改修をさせていただきました。展示のガラスを新しいものにいたしましたし、それから照明もLEDに全て替えさせていただきました。展示物も大変見やすくなったのではないかというふうに思っております。それだけではなくて、外観もずいぶんときれいに、お掃除も含めてですけれども、させていただきました。青葉山エリアにあの博物館があるということ、まさに本市の宝の一つでもあります。リニューアルオープンはめでたいものをふんだんにそろえて、ぜひ皆さま方に見ていただこうというふうに思っております。お輿入れ(おこしいれ)の時のさまざまな道具ですとか、それからまためでたい布袋さまなども展示をさせていただくというふうにも聞いておりまして、ぜひ多くの方々に新しくなった博物館をご覧いただければありがたく思います。

 

 

政治資金収支報告書について

Q9

市長の政治資金収支報告書の寄付記載の関係ですけれども、告発されていた市長の資金管理団体が不起訴処分ということになったようです。この件についてどのように受け止めていらっしゃるのかお聞かせください。

A9

私の政治資金収支報告書の件は、選挙活動に係る経費として拠出した自己資金について、これを誤って資金管理団体の収支報告書にも二重掲載をしてしまったということでございました。これについては事務処理上の誤りであって大変申し訳なく思っております。既に昨年1月に県の選挙管理委員会に訂正を届け出て、それも受理されております。今般、検察に告発されてということでしたけれども、しかるべき判断がなされたものというふうに受け止めております。

 

Q10

この件に関して、伊藤ゆうた市議が検察審査会に審査を申し立てたということに関してはどのようにお感じになっているのでしょうか。

A10

それも報道で目にいたしましたけれども、検察審査会への審査の申し立ては、それこそ個人の判断なのでしょうけれども、私からは特段申し上げる必要はないというふうに思っております。

 

 

災害援護資金について

Q11

東日本大震災の災害援護資金の関係で、弊社の調べでは、昨年末時点で仙台市は1万5,000人ほどの方に災害援護資金を貸し付けられて、うち3分の1ぐらいの方が滞納している状態になっていると。これは早くて4月からの来年度までに債務者、被災者の方は返済を迫られており、来年度以降は市が国にお金を返還しないといけないという時期が来るかと思うのですけれども、その中での3分の1の方が滞納されていて、今後増える可能性もあるかもしれないというところについては、まずこの制度についての率直な市長としてのご意見を伺えればなと思うのですが。

A11

阪神淡路大震災の時にも大変な状況の中で、神戸市含めて被災地の自治体も苦慮されたというふうに承知もしております。そして、今般の東日本大震災に係る災害援護資金ですけれども、今、本市においても速やかに返済をしていただいている方、しかし厳しい状況にあられる方については分割して返済をしていただくなどの対応も取らせていただいております。そういう意味では、大変なご苦労もおかけしながらでしたけれども、なるべく返済がしっかりといくように、なお取り組みも進めていかなければいけないのだろうというふうに思っています。

 

Q12

国への返還自体が来年度以降に迫っているのですけれども、そこは以前から国への返済の期限の延長を求めていらっしゃるかと思うのですけれども、今後もそのような取り組みはされていくという方向性を考えていらっしゃいますでしょうか。

A12

あの折に、やはり生活をしっかりと立て直してもらいたいという思いで、多くの被災者の方々に国の支援をいただきながら貸付制度、あの資金が投入されたわけですけれども、これについて返済をいただけている方々は何も問題がないのはそのとおりだと思います。厳しい状況にあられる方々に対してもさまざまな取り組みを進めながらではありますけれども、今後の状況を見ながら、また国に対しての働きかけなどもやはりやっていく必要もあるのだろうなというふうには思います。

 

Q13

他の自治体も伺っていますと、やはり回収業務にかなりのお金もかかりますし、事務的な労力もかかるというふうに伺っておりまして、仙台市ぐらい大きい規模の方に貸し付けされているのであれば、何かまとまって抜本的にこの制度自体を市の判断でうまくコストカットできる方法がないのかなというふうに考えながら取材させてもらっていたのですけれども。

A13

今現時点で、現実どのような、何人ぐらいでどのような状況になっているかという詳細については、しばらく担当から話を聞いていないので、今ここで詳細な状況を私自身は把握はしかねているところです。ただ、この災害援護資金の成り立ちについては、やはり震災直後、生活再建(を支援)させていただくためのさまざまな形での貸し付けであります。そういう意味ではどこの自治体も、これは神戸のあの震災の時にもたしか厳しい状況でもあったというふうにも承知をしています。そういう意味では、国において状況がどうであったのかということについても、やはり活発な議論をしていただく必要もあろうかというふうに思います。本市で何かどうするかということについては、今この場でアイデアも持ち合わせておりませんし、何かするということはなかなかお話しできないところだというふうに思っています。

 

 

次世代放射光施設ナノテラスについて

Q14

ナノテラスが来年度、一応4月から運用開始とは聞いているのですけれども、改めてですけれども、まずナノテラスの運用開始への期待の思いをお聞かせいただきたいのと、市としていろいろな、特に民間利用の部分で補助というか支援をされるご予定でありますけれども、民間企業の方々にどのように使っていただきたいか、その点を伺えればと思います。

A14

ナノテラスの誘致から始まって、ようやく本格稼働を迎えることができるというのは感慨深いというふうに思っております。またこのナノテラスのコアリションメンバーの方々も増えてきて、実際に使っていただくということになりますけれども、いろいろな意味で新しい商品開発や新しい産業が生まれていく大きな起爆剤になっていくのだろうと期待をしているところです。また本市においても、一般の中小企業も含めてですけれども、何に使えるのか、どういう効果があるのか、まだ十分に周知ができていないところもあるのだろうというふうにも認識しながら、多くの方々に使ってみていただきたいということで、「ナノテラスシェアリング2000」という、本市が持っている(施設を利用できる)時間をぜひ活用していただきたいということでお話を進めているところです。そういう意味では、仙台市のみならず、東北、また日本各地域の企業の皆さま方に、ぜひこの軟エックス線が特徴のナノテラスを使っていただいて、新たな商品を生み出す力にしていただきたいし、また、いろいろな方々にここ仙台、また青葉山に集積していただいて、いろいろな技術を世界に向けて発信していけるように大きな期待を寄せているところです。産業面でも学術面でも本当に大きな力になってくれるものと期待しています。

 

Q15

仙台市の「(ナノテラス)シェアリング2000」を使えば1時間当たり3万9,000円ほどでナノテラスが利用できるかと思います。かなり破格の値段だと思うのですけれども、やはりその後の資料の分析などの方で、また多額のお金だったり、そもそも時間だったりを要するというところも、恐らく企業さんがやっていかれると気付かれる部分ではあるのかなと思っているのですが、そのあたりは市としてはどのように後方支援できるのかというふうに考えていますでしょうか。

A15

今回のナノテラスの設置場所というのも大きな強みになってくると思っています。と言いますのも、東北大学さんの青葉山新キャンパスの中にあるわけでございまして、分析から何を見い出していくかということについても、東北大学さんのさまざまなお力もお貸しいただけるような仕組みにもなっているというふうに承知をしております。そういう意味では、分析をされる力がもっと欲しいという方々のご相談にもいろいろと本市としても応じてまいりたいというふうに思っておりますので、ぜひハードルが高いと思わずにお試しをいただけたらありがたいです。

 

仙台市長 郡 和子