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更新日:2024年1月5日

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年頭所感(発表内容)

令和6年1月4日

 

年始にあたり、皆さま方にごあいさつ申し上げます。今年は日本各地がにぎわいに溢れて、アフターコロナの時代が本格的に進み出す中で新年を迎えられることを、大変喜ばしく感じておりました。

しかし、元日の夕方、石川県・能登半島で大地震が発生。日がたつにつれて、さまざまな被害も明らかになっているところです。お亡くなりになられた方々に心からご冥福をお祈りいたしますとともに、被災された皆さま方に心からお見舞いを申し上げます。さきほどの訓示でも触れたところでございますが、東日本大震災からの復旧・復興を、全国からの支援によって成し遂げた私たちは、その経験や知識を生かして、被災自治体のために貢献する責務を有しています。防災環境都市・仙台として、支援できることがあれば積極的に対応してまいりたいと存じます。

さて新年を迎えまして、令和6年の抱負を1文字で表すとすれば、「越」える(こえる)というこの文字をあてたいと思います。今後ますます複雑化する社会課題を乗り越えて、仙台が世界から選ばれる都市として持続的に発展していくために、既存の枠組みを越えた発想でまちづくりに取り組んでいく、そんな年にしてまいりたいと思います。

今年はここ仙台で、東北絆まつりが前身の東北六魂祭から数えて3巡目のスタートを切ります。アフターコロナによる都市間競争が激化する中で、この機会を捉え、東北のゲートウェイとして仙台のみならず東北全体の魅力を国内外に発信し、仙台を越えて域内全体の周遊促進、交流人口の拡大に注力してまいります。

グローバル化が加速する今日においては、地方都市としての視点を越えて世界の流れを意識し、「国際都市・仙台」の視点からまちづくりを進めることが不可欠です。多様性を尊重しながら誰一人取り残されることなく活躍できる、ダイバーシティを重視したまちづくりを進めます。また国から選定を受けた「脱炭素先行地域」では、産学官金の連携により垣根を越えた複層的な取り組みを進め、109万市民の日常の脱炭素化を目指します。

今年は、これまでに種をまき育んでいた事業が、いよいよ花開き実を結ぶ、これまでの仙台を越えていく年にしていきたいと考えています。3月にオープンする「せんだい都心再構築プロジェクト」第1号案件のビルには、スタートアップのワンストップ支援拠点を整備し、その後に世界最高水準の分析能力を有する「ナノテラス」が稼働を開始します。大学や研究機関、企業等と連携し、イノベーションの好循環を仙台に根付かせて、科学技術を活用したまちづくりにつなげていきます。昨年、東北大学が国際卓越研究大学の初の認定候補に選ばれました。本市といたしましても既存の枠組みや固定観念を越えた発想でまちづくりを進め、国際的なプレゼンスを高めながら世界から選ばれる卓越した都市を目指してまいります。そして「子育てが楽しいまち」の実現に向け、各局区の垣根を越えて異なる分野の施策を掛け合わせ、「仙台こども財団」と連携をしながら子どもを中心とした社会づくりを進めてまいります。

本年も皆さまのご理解、そしてご協力を賜りますようお願い申し上げます。

 

仙台市長 郡 和子