ホーム > くらしの情報 > 健康と福祉 > 健康・医療 > せんだい・歯と口の健康づくりネット > 令和6年度保育所・幼稚園・認定こども園歯科健康診査集約事業結果概要2
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更新日:2024年9月27日
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今年度よりスタートした「歯と口の健康づくり計画(第3期)」においても、取り組みの方向性のひとつに「むし歯など歯科疾患予防の推進と健康格差の縮小」を位置づけ、子どもの頃からの食育活動と歯と口の健康づくりを進めることとしています。子どもたちの歯と口の健康を保つためには、家庭の努力だけでなく、子どもや家庭の取り組みを支援する関係者の共通理解のもとにすすめることが重要です。
幼稚園・保育所・認定こども園、学校、かかりつけ歯科医などの医療機関や歯科医師会、地域、行政など様々な主体が連携し、それぞれの役割を果たしていくことで歯と口の健康問題の大きな改善が期待されます。
指標 | 指標設定の主旨 | 現況値 | 目標値 |
---|---|---|---|
3歳児で4本以上のむし歯のある幼児の減少 |
多数のむし歯を有する幼児が一定数存在する。 多職種連携のもと、乳幼児の健康格差を図るため指標として設定しました。 |
2.24% |
0% |
むし歯のない3歳児の増加 | 生涯にわたる歯と口の健康づくりの基盤が形成される乳幼児期に、むし歯予防対策を強化することは、口の機能の健全な育成にもつながることから、指標として設定しました。 | 92.2% (令和5年) |
95% |
むし歯のない5歳児の増加 | 生涯にわたる歯と口の健康づくりの基盤が形成される乳幼児期に、むし歯予防対策を強化することは、口の機能の健全な育成にもつながることから、指標として設定しました。 |
81.4% (令和6年) |
95% |
保育所・幼稚園・認定こども園でフッ化物洗口に取り組む施設の増加 |
保育所・幼稚園・認定こども園等でフッ化物洗口を推進している地域は、むし歯有病状況は低い水準にあり、健康格差の縮小も図られる※。 その予防効果は成人しても続くことから、指標として設定しました。 ※3歳児(平成9年度)、12歳児(平成18年度、令和4年度)、一人平均むし歯本数 グラフ参照 |
58.7% (令和6年) |
70% |
保育所・幼稚園・認定こども園の所在地から、地域別むし歯のない5歳児の状況をまとめました。
仙台市平均より結果が良好であった地域は、青葉区、宮城野、若林区でした。
「仙台市歯と口の健康づくり計画(第3期)」の新目標値95%を達成している園は、5歳児が在籍する308施設中36施設(11.7%)でした。目標達成した施設のうち、約6割の施設がフッ化物洗口を実施しています。
区・支所 | 施設種別 |
むし歯のない5歳児(%) |
一人平均う歯数(本) | 5歳児受診者数 | フッ化物洗口実施 | ||
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 |
青葉 |
認定こども園 | 100 | 0.0 | 16 | ||
2 | 青葉 | 私立保育所 | 100 | 0.0 | 13 |
あり |
|
3 |
青葉 |
私立保育所 | 100 | 0.0 | 14 | あり | |
4 | 青葉 | 認定こども園 | 100 | 0.0 | 6 | あり | |
5 | 青葉 | 認定こども園 | 100 | 0.0 | 4 | ||
6 | 青葉 | 認定こども園 | 100 | 0.0 | 21 |
|
|
7 | 宮城野 | 認定こども園 | 100 | 0.0 | 26 | ||
8 | 宮城野 | 認定こども園 | 100 | 0.0 | 10 | あり | |
9 | 宮城野 | 公立保育所 | 100 | 0.0 | 11 | あり | |
10 | 若林 | 認定こども園 | 100 | 0.0 | 18 | あり | |
11 | 若林 | 認定こども園 | 100 | 0.0 | 24 | あり | |
12 | 若林 | 認定こども園 | 100 | 0.0 | 5 | あり | |
13 | 若林 | 認定こども園 | 100 | 0.0 | 10 | あり | |
14 | 若林 | 公立保育所 | 100 | 0.0 | 17 | あり | |
15 | 太白 | 私立保育所 | 100 | 0.0 | 19 | あり | |
16 | 太白 | 私立保育所 | 100 | 0.0 | 8 | あり | |
17 | 泉 | 私立保育所 | 100 | 0.0 | 20 | あり | |
18 | 泉 | 私立保育所 | 100 | 0.0 | 12 | ||
19 | 泉 | 認定こども園 | 100 | 0.0 | 15 | あり | |
20 | 泉 | 私立保育所 | 100 | 0.0 | 10 | ||
21 | 宮城野 | 認定こども園 | 100 | 0.0 | 11 | ||
22 | 太白 | 私立保育所 | 100 | 0.0 |
15 |
||
23 | 青葉 | 私立保育所 | 100 | 0.0 | 5 | ||
24 | 泉 | 認定こども園 | 100 | 0.0 | 1 | ||
25 | 宮城野 | 認定こども園 | 100 | 0.0 | 7 | あり | |
26 | 宮城野 | 私立保育所 | 100 | 0.0 | 3 | ||
27 | 青葉 | 私立幼稚園 | 97.1 | 0.09 | 34 | ||
28 | 青葉 | 認定こども園 | 96.9 | 0.03 | 32 | ||
29 | 青葉 | 私立幼稚園 | 96.4 | 0.14 | 28 | あり | |
30 | 若林 | 私立幼稚園 | 96.4 | 0.07 | 28 | ||
31 | 宮総 | 私立保育所 | 95.8 | 0.13 | 24 | あり | |
32 | 青葉 | 認定こども園 | 95.7 | 0.09 | 23 | あり | |
33 | 太白 | 認定こども園 | 95.5 | 0.27 | 22 | ||
34 | 宮総 | 公立保育所 | 95.2 | 0.48 | 21 | あり | |
35 | 泉 | 認定こども園 | 95.1 | 0.15 | 41 | ||
36 | 泉 | 認定こども園 | 95.0 | 0.05 | 20 |
市内の保育所・幼稚園・認定こども園でフッ化物洗口を実施している施設は182施設で約6割の施設がフッ化物洗口を実施しています。(令和6年8月30日時点)
保育所・幼稚園・認定こども園で行う「フッ化物洗口」は、みんなで一緒に30秒から1分間ブクブクうがいをすることで、自然に生活習慣に組み込まれる安全で確実なむし歯予防方法です。
仙台市内のG保育園は、フッ化物洗口と嘱託歯科医によるデンタルフロスの使用や生活習慣改善の保健指導を15年以上継続して取り組んでいます。むし歯のある子どもの割合と一人平均むし歯の本数が、仙台市全体の値と比べ、著しく減少しました。G保育園は模範となる施設として、仙台市より表彰されています(令和3年度)。
フッ化物洗口を4歳から開始した群は、洗口未実施群と比較すると、小学校1年生で6歳臼歯がむし歯になった割合が約4分の1となりました。フッ化物洗口の効果は、開始時期と実施期間によって変わってきます。最大の効果を得るためには、永久歯が生える4歳頃から開始し、最後の永久歯が生えて2~3年後まで継続して実施する必要があります。
3歳児でむし歯の多い地域は、12歳児でも多い傾向にあります。しかし、3歳児で最下位だった佐賀県は、9年後の12歳児(中学1年)では29位に上がっています。また、12歳児でトップの新潟県は、3歳児の時点では、むし歯が少ない状況とはいえませんでした。佐賀県と新潟県の両者に共通するのは、保育所、幼稚園、小学校等でのフッ化物洗口実施率が高いことです。令和4年度の12歳児の一人平均むし歯数は、新潟県は0.3本と23年連続トップ、佐賀県は0.5本と各都道府県の中でも上位にあります。
なお、3歳児のむし歯の有病状況のワーストを占めているのは東北地方ですが、秋田県は、平成16年度より、保育所・幼稚園、小中学校等におけるフッ化物洗口の実施を推進しています。その結果、令和4年度には、12歳児の一人平均むし歯数は0.5本と全国平均を下回り、都道府県の中でも上位に位置しています。
洗口に必要な物品(薬剤、ディスペンサー付きボトル、砂時計、リーフレット等)を提供します。
また、園における職員研修会や保護者説明会等に向けた資料提供等を園歯科医師と相談の上、必要に応じて支援しています。
青葉区保健福祉センター 家庭健康課 |
022-225-7211(代) |
---|---|
宮城総合支所 保健福祉課 |
022-392-2111(代) |
宮城野区保健福祉センター 家庭健康課 |
022-291-2111(代) |
若林区保健福祉センター 家庭健康課 |
022-282-1111(代) |
太白区保健福祉センター 家庭健康課 |
022-247-1111(代) |
秋保総合支所 保健福祉課 |
022-399-2111(代) |
泉区保健福祉センター 家庭健康課 |
022-372-3111(代) |
健康福祉局 健康政策課 |
022-214-3894(直) |
洗口実施にかかる必要経費(薬剤購入費、消耗品費等)を補助します。
その他、園における洗口の運営等について、園歯科医師と相談の上、必要に応じて支援しています。
こども若者局幼稚園・保育部 認定給付課 022-214-8041(直)
【フッ化物の利用を推奨している専門団体・国際機関】
厚生労働省 文部科学省 日本歯科医師会 日本学校歯科医会 日本口腔衛生学会
WHO(世界保健機関) FDI(国際歯科連盟) FAO(国連食糧農業機構) IADR(国際歯科研究学会議) 国際栄養学会 他
「仙台市・歯と口の健康づくり計画(第3期)」に掲げている「ライフステージごとの特性・個人のライフコースに沿った歯と口の健康づくりの推進」、「多様な担い手の連携による歯と口の健康づくりを支える社会環境整備」、「歯と口の健康づくりに係る情報管理体制の整備とネットワークの強化」の推進の視点を踏まえ、市内の保育所・幼稚園・認定こども園が実施している歯科健康診査結果を一元的に集約して、集計及び分析を行い、効果的な子どものむし歯予防活動に資することを目的に実施する。
事業の実施主体は仙台市とする。ただし健診結果の分析については、歯と口の健康づくりネットワーク会議と連携して行う。
市内の保育所及び幼稚園及び認定こども園とする。
仙台市では、平成14年3月に「いきいき市民健康プラン」を策定し、「歯と口の健康」を重点戦略の一つに位置づけました。併せて、「歯と口の健康」の目標達成にむけた具体的な行動計画の企画、立案、実行に関する検討や進行管理を担う組織として「歯と口の健康づくりネットワーク会議」を設置しました。「歯と口の健康づくりネットワーク会議」は、これまで、子どものむし歯予防や壮年期の歯周疾患予防、更には高齢者の口腔機能の維持向上に向けた具体策を検討し、各関係機関、団体との連携を深めながら、実践的な取り組みをすすめてまいりました。
平成30年度より開始した「第2期いきいき市民健康プラン後期計画」においても「歯と口の健康づくり」を重点分野の一つと位置づけ、特に、優先的に取り組む世代を「幼児期・学齢期」としました。計画の終期(令和5年度)にあたり実施した最終評価では、子どものむし歯は改善傾向にあるものの、養育環境に起因すると思われる多数のむし歯を有する子どもたちが、一定数存在するなど、「歯や口の健康に関する健康格差」に関する課題も残りました。
こうした課題を踏まえ、令和6年度より開始している「歯と口の健康づくり計画(第3期)」においても、保護者・保育所・幼稚園・認定こども園・嘱託歯科医・行政等が一体となり、乳幼児期からの歯と口の健康づくりの一層の推進を図る必要があります。
子どもたちの健やかな歯と口の健康づくりに向け、引き続きご協力をお願いいたします。
一般社団法人仙台市医師会、一般社団法人仙台歯科医師会、公益社団法人仙台市薬剤師会、一般社団法人宮城県歯科衛生士会、
仙台市教育委員会、仙台市私立幼稚園連合会、仙台市PTA協議会、仙台市保育所連合会、東北大学大学院歯学研究科、
宮城産業保健総合支援センター、仙台市(各区保健福祉センター、各区総合支所、こども若者局、健康福祉局)
事務局:仙台市健康福祉局健康政策課
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