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更新日:2016年9月20日

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発表項目以外の質疑応答の概要

(1)昨日、過去の選挙においてミスが見つかった件の所感を伺う。今後、さらにさかのぼって調査するのか。ミスをした担当者を特定して処分しないのか

今回、さかのぼっての調査によって、多数の誤りが発見されたのは、私として大変残念なことであり、また市民の皆さまや議会に対して申し訳なく思っているところです。多数の誤りが発見されたことは、今回の事案が単なるいっときの一つの誤りではなくて、より広範な土壌、誤りが起きやすい状況が選挙事務に関してあったという認識を持たなければいけないと思っています。今後開かれる検討委員会におけるさまざまなご意見、また実務からの検討も深めて、より根源的に取り組んでいかなければいけない大きな課題としての認識を、さらに深く持ったところです。

今後のさらなる調査ですが、過去10年にさかのぼる中で誤りが見つかったということを、全体の問題として受け止める必要があるという認識です。おそらく選挙管理委員会から説明があったとは思いますが、それ以上の調査は、文書の保存期限等の関係で限定的にならざるを得ないことを考えますと、まずは状況を把握するという点では、今回の調査がひと段落であると思います。しかし、今後さらにさかのぼって調査する必要があるという点が具体的にご指摘をいただけば、例えば第三者委員会等において、さらなる資料の必要ということでご指摘をいただければ、ありえないことではないと思います。私としては現時点で調査の一つの区切りと受け止めています。

担当した者の処分については、集計のどの時点でどうということは、まだ詳細な分析は私自身もしていませんが、それぞれの職員もしくは担当の関わりのある人たちが数字を積み上げていく中で起こったミスだろうと考えます。これを処分の対象となる過ちであるかどうかは、選挙管理委員会で精査すると思いますが、私が現時点で受けている報告からの印象からすれば、確かにミスではありますが、処分の対象となるものとは違うという認識でいました。

(2)故意的なものではなく、ミスという比較的軽微なことなので、処分は行わないということか

第一義的には選管の業務の流れの中での判断になりますが、私としては、現時点での報告を聞いている限りでは、そういう印象を持っているということです。

(3)ミスをした者の特定をしない理由を伺う。また、これ以上の調査をしないのはなぜか

今回、10年保存されるべき国民審査の文書がおそらく廃棄されたのではないかということで、なかったことは私も報告を受けています。文書の保存は行政の中で大変大事なことです。さまざまな案件について、後でもう一度経過を確認する必要があったり、疑義が出たときに根拠となるのは、あくまでも処理をした時の文書ですから、今回のようにそれがなくなっていたのはあってはならないことで、集計のミスとはまた違った意味で、文書廃棄の在り方についてもわれわれは大きな課題を提起されたと受け止め、しっかりと対応策を考えていかなければいけないと思います。

これまでの文書廃棄に関するやり方が、不十分であったということだと思います。文書の廃棄は年度末に行います。もうすぐ3月で文書廃棄の時期ですので、あらためて、誤って文書が廃棄されることがない取り組みについて、総務局なども含めて早急に検討するようにと指示を出したところです。

またミスをした人を特定するための調査ですが、さまざまなミスについて、その人を特定し、さらに状況を深めていくことが必要な場合も多くございます。今回の調査の中では、どのような段階でミスが起きたかは、おおむね記録の中から確認ができていると思います。私としては、現時点では誰がということよりも、どういうステップ、手順の中でということで課題を整理できると考えています。今特定の担当の名前を確認、確定する作業より、むしろシステムとしての集計作業の在り方について、しっかりと今後の対応策を固めていくことを優先するべきではないかと考えています。

(4)再発防止策には、ミスをした者を特定する必要がないということか

そちらを優先して作業を進める段階ではないかと考えています。

(5)犯人を特定しないのは身内に甘いのではないか

犯人という表現が今回過去の調査において発見されたミスの7件について適当であるか、私としてもう少し精査させていただきたいと思います。行政の中でミスがあったことは事実ですし、誤りがあったことは、私も十分に反省して対応しなければいけない組織的な課題であると考えています。

ただ犯人という言い方は、ミスを犯した担当なり当事者がいたということとはまた別の認定だと思います。その考え方について記者の方と私どもの中に違いがあるかと思います。

(6)過去のことを水に流すのか

水に流すということではありません。私どもも、今回ご指摘を受けて、議会からもしっかりとした調査をしてほしいとお話をいただいて、10年間分の精査をし、その結果として残された文書、書類の中から誤りがあったことを発見し、それについてご報告を申し上げています。現時点で分かっているのはそこまでのところであり、これをさらに踏み込んで特定の個人の名前を究明していくことが必要だというのが記者の方の考えですし、私は現時点ではそこに踏み込むよりは、そこに至る作業の手順の問題をしっかりと究明していくことがよいのではないかと考えると申し上げたところです。

(7)選挙のミスで懲戒処分を行っている市もあるが、なぜ仙台市は行わないのか

現時点において私としては、再発防止策の検討を、この段階で第一義に進めるべきだということです。他都市において、さまざまな選挙事務に関する事案の中で、処分に至った事案があるのはご指摘のとおりだと思います。それらとの全体的な関連性については、今回の調査、事案、全体の取り組みを総合的に考えていく中で、あらためて考えるべきであろうとは思いますが、現在は、そこに直接的に入っていく段階ではないと思います。

(8)処分は今後考えるということか

処分というのは大変難しい部分があり、あらかじめ「こういう場合にこういう処分になる」ことが定められている場合は、それを適用して行うことになりますが、処分が形として規定されていない事案が起こる場合もあります。そうした場合には、あらためて他都市の状況や仙台市が持っている処分に関する方針に基づいて、その事案の性格から考えていくことになります。また処分に該当するものが法等によって明示されている場合は、職員が十分承知して業務に臨んでいるわけですから、法令に違反があった場合は即適用されるのは当然ですが、あらかじめ定まっていない部分について、明示していない状況の中で起こったことについて、どこまでさかのぼって処分ができるかは、また別の精査が必要だと考えます。そうした状況から考えますと、過去に起こったミスについて、今すぐに処分ができ得る、もしくはできた場合どう適用していくべきか等々について、私もまだ十分に全体を把握していませんので、お答えはできかねますが、困難な面もあると考えています。

(9)国連防災世界会議を控え、政治的な思惑で調査が甘いのではという声もあるが、いかがか。また国連防災世界会議後に進退を考えるとの推測が出ているがいかがか

まず一つは、国連防災世界会議や仙台市が行っている行政の課題もしくはイベント等もありますが、それと今回の選挙に関する事案を調査することはまったく別個のものであり、今回の調査がそういった外的な状況によって左右されるものではなく、市民の皆さまの信頼を回復するために仙台市としてしっかりと対応し、夏に迎えます選挙についても信頼を持って臨んでいただけるように対応していきたいという気持ちです。

また私の将来ですが、これは先般も申し上げたとおり、私としてしかるべき時に皆さま方に考えをお話させていただきたいということで、現在特にこれ以上にお答えするものではございません。

(10)選挙管理委員会は、市から独立した組織だが、市長の責任とはどの部分になるのか

その件については、市議会からもお尋ねがあり、その際にもお答えさせていただきました。法的には市選挙管理委員会は、行政体の責任者である首長とは別個の責任体系になっています。市選挙管理委員会の領域に踏み込んで、私が何らかの発言をすることは控えなければならないし、であるとすれば、直接的にそのことによって責任を取ることもまたおかしいことになると考えています。

しかし、仙台市長としてまったく責任がないかというと、そうではないと思う、とも議会で申し上げさせていただきました。なぜならば、その選挙管理委員会の事務職員である青葉区職員の配置を任命したのは私ですし、また総合的に職員のコンプライアンスに関する順法精神を涵養すること、もしくは今回の文書廃棄という、これは選挙管理委員会だけではなく、あらゆるところにある文書に共通する、職員としての果たすべき義務が欠け落ちたことについて、職員全体として、また仙台市としてどう取り組んでいくか、これらは市長たる私の大きな責務の範囲に入ってくる共通事項だと思っています。

そうした大きな区分の違いの上で、最終的に今回の問題についての私の責任のありようを、より具体にお話しする時期もあるだろうという趣旨で、この間申し上げてきました。

(11)文書廃棄に関する指示は、いつどの段階で行ったのか

今回の調査の中で、文書がなかったために、その文書がない中で調査せざるを得なかったという報告も同時に受けました。もしそれを廃棄したということであれば、文書廃棄は全庁的に行われるもので、文書ごとに何年保存が決まっていて、それに準じて行うことは、職員のイロハです。現になくなったものがあることは、由々しいことですので、今までのやり方を見直して、廃棄すべきではないものが、廃棄されてしまうことのないように、次に文書を廃棄する3月末までには、具体的な対応策を考えてほしいということを、事案の報告を受けたときに話しました。

(12)今日までに、各部局に呼びかけたということか

まずは担当である総務局に対して、普通に「注意をするように」という喚起だけではなく、より具体の、文書の誤廃棄が起らないような仕組みを考えた上で、年度末までに職員全体に周知していく必要があると指示しました。

(13)昨日の発表で、3件の文書廃棄の時期が不明だが、その廃棄時期の調査は必要なら行うとのことだったが、状況を確認する姿勢が足りないのではないか

文書の管理に関しては、私自身の過去の市役所職員としての経歴を踏まえて考えても、それぞれの担当任せになっているところがあると思います。文書の保存期限は厳密に決まっていますが、現実に文書の量が膨大なこともあり、具体的にこの文書がいつあるかという、いわゆる在庫表みたいなものはないと思います。現にある実物をチェックしていく中で、あった、なかったということになり、今この時点でこの課が持っている文書の総量がこれであるとは分かっても、実際に一つ一つのこの種類の文書はどうかということは、即答できない状況ではないかと思います。ですから、いつまであったかが極めてチェックしにくい状況にあると思います。そのこと自体が問題ですので、それをどうやって、より適切に把握できる形に台帳化していくなどの方策が、今後抜本的に必要ではないかとあらためて思っています。きちんとお答えできるべきですし、それに向けて努力をするべきだとは、私もそう思いますので、あらためて努力を促したいと思います。

(14)必要であれば調査するという姿勢についてはどう思うか

さまざまな手立てを講じて明らかにできることは、明らかにしていくというのが、今回の事案に関する私の基本的な考え方です。可能なことは手を尽くすことについて、あらためて私からも担当局や関係する職員に話したいと思います。

(15)こうしたことが繰り返し起こっていることについてどう思うか

誤廃棄、あるはずの文書がなかったのは、仙台市として、この選挙管理委員会の事案が初めてではないと私も承知しています。そのたびに文書管理の徹底についての通知は出してはいましたが、あらためて、システム的にそういうことが起こらないように、職員の注意を喚起するというだけではない対策が必要だと思います。

(16)市民オンブズマンから、選挙管理委員会委員の報酬を月額から日額に変更するよう申し入れがあったが、どう考えているか

オンブズマンの皆さんから、今お話をいただいたような趣旨の要望書をいただいています。あらためて今回の要望書を私どもとしても精査して、かつていろいろとお答えした法廷での経緯もありますので、それも含めて私としての考えをまとめて、期日もご指定いただいていますので、お答えしなければならないと考えています。一度目を通させていただいていますが、詳しい精査には踏み込んでいませんので、もう少しお時間をいただきたいと思っています。

(17)これまでの話では、選挙管理委員会の委員は専門性を持つ、常時待機の必要があるとのことだったが、議員協議会では委員長はそこまで業務に精通していないとの発言があったが、この矛盾はどう思うか

選挙管理委員会委員長は、法により常勤ではなく非常勤で充てるとなっています。今回のような事案に対する委員長の関わり方、またそれ以外の選挙啓発や、さまざまな選挙に関しての市民の皆さまへの啓発、投票率の向上などの面で果たしていただく役割など、選挙管理委員会委員の皆さまのお仕事のありようを、私としてももう一度しっかりと考えて、そのお尋ねにお答えできるようにしていきたいと思います。

(18)現時点では回答できないということか

現時点では、まだお答えできるほど、全体の考え方をまとめてはいません。

(19)先月開催された「明るい選挙推進大会」に青葉区の選挙管理委員会事務局長である副区長が参加していなかった。危機感が足りないのではないか

具体的にどういう事由があって、そちらの方に行かなかったか、直接は聞いておりませんので、私としてはお答えするための材料を持ち合わせていないところです。

(20)「明るい選挙推進大会」への出席を優先すべきではなかったのか

どちらの公務と、どういう比較の状況になったのかを把握していませんので、なかなかお答えが難しいところです。

(21)地域懇談会に全副区長が出席していたようだが、全副区長が出席しなくても良かったのではないか

ご指摘のような中であれば、複数の副区長がおりますので、業務の分担ということを考えても良かったとは思います。ただ具体的に青葉区内、もしくは選管としてどのような意見の上にそういう判断になったかについては、私としては承知をしていません。

(22)実際に事務を行う担当者は危機感を持っているのか

危機感というのは、これで十分ということはないと思います。私としては、それが十分であるか十分でないかという問いにはお答えしづらいところがあります。ただ、昨日ご報告申し上げたような誤りの件数の多さを考えれば、より深い、本質的に極めて厳しい状況の中で、われわれはこの選挙管理業務を再生する局面になっていることは、私も重ねて認識をしていますし、またそのことについて発言もしてきています。多くの職員、また青葉区以外の選挙管理委員会各区においても、同様に危機感を持って、この事案にしっかりと向き合って、どうやって仙台市選挙管理委員会全体として選挙事務に対する信頼を回復できるか。それは非常に厳しい道だということを、あらためてしっかりと噛みしめてほしいと思いますし、また私自身もそのための働きかけをさらに強くしていきたいと思います。

(23)国民審査の持ち帰り票が多かったところでミスが発見されたが、これはそのような処理が常態化していた結果ではないかと思うがいかがか

今回、集計の誤りがあって、特に持ち帰り票のばらつきで議会からもお尋ねがあって、この調査に入ったわけです。動機についてはそれぞれあるかと思いますが、こうやって多くの事案が出てきた中には、数が合わなくなったり、また数が集計上かみ合わなくなった時に、持ち帰り票という形で処理することにより、再度の集計や、点検のし直し、突き合わせなどをスルーしてしまうやり方が蔓延していたと思われてもやむを得ない。本当に全部がそうだったかは把握できませんし、あるいは別の理由がある場合もあるかもしれませんが、今回のように複数の事例でそれが出てきていることは、そういう発想に陥る土壌というか、考え方の土台があったのだと思わざるを得ない。われわれはそう思った上で、今後の取り組みを進めなければならないと受け止めています。

(24)国連防災世界会議開催を前に、警備面での強化など考えていることはあるか

今回の「イスラム国」に関連する事案を受けて、これは報道等だけで承知していることですが、政府は水際でのテロ防止策のさらなる強化に努めると聞いています。空港など、主要な交通の結節点において、そうした対応が強まると思っています。

具体的な警備は、政府が行う空港など交通機関での対応、県内で県警が行う部分、そして主会場の国連が行う部分、周辺地域のわれわれという分担です。関係者の中で現在も密接な情報共有に努めていますが、なお、国、政府、また国連の方で対応策を強化されるとすれば、われわれにどういう要請があるのかをしっかりお伺いして、求められることを果たしていきたいと思います。

現時点で、具体的な今後の段階についての協議が始まっているわけではありません。政府としても、ここしばらくの間でそういったものが固まってくるとは思っています。

(25)仙台国際センター展示棟は稼働率の問題を指摘する声があったが、どのような対応を考えているか

建設の途上においても、オンブズマンの皆さまから利用状況について疑義があるというご指摘はいただいていたところです。それに対して、その当時からもお答えを申し上げていましたが、まずはわれわれとして、調査等を踏まえながら、潜在的なニーズがあると思ったところで、この建設に踏み込んでいます。しっかりとPRをして多くの方に利用していただけるように努めていくことに尽きます。現時点で27年度の4月以降においても、かなりいろいろな案件の予約が入ってきています。そういう意味ではおおむね順調に立ち上がっていくのかと思います。実際に大規模会議や学会ですと、大体3~4年先のものが決まっていくとのことで、開館して1年目、2年目はなかなか厳しいとは思いますが、現時点で確か5割くらいの稼働率になると見込まれていて、これはスタート年としては悪くはない数字だと受け止めています。なお使われるように、より施設が有効に活用されるように、われわれとしても誘致やPRに努めていきたいと思います。

仙台市長 奥山 恵美子

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