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更新日:2025年4月23日

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フランス訪問を終えて(質疑応答)

令和7年4月22日

 

質疑応答の内容

Q1

およそ20都市の首長が参加されたということですけれども、市長ご自身で印象に残ったお話だったり、仙台市に生かせる話題やお話があったらお聞かせください。

A1

チャンピオン・メイヤーのこのミーティングには、私は2回目の参加でしたけれども、前回も参加されていた首長の方ともまた再度お目にかかることができてうれしく思いました。他都市からは、1つ目のテーマ「不確実な時代におけるすべての人のための都市」ということで議論をいたしましたが、世界が大きく変化をしている中で、都市の包摂的な成長に向けては、若い人を引きつけて高齢者にも配慮したまちづくりを進めていくということが重要だということをトリノ市長がおっしゃっていましたし、それから経済の発展には女性や若者の参画が欠かせないとはチリのレンカ区の区長がおっしゃっていたこと。それから社会的弱者に対する食事の提供等のセーフティーネットの重要性はアイスランドのレイキャビク市長からお話がございました。また2つ目のテーマ「包摂的な都市のためのモビリティの未来」、これは今SDGsということもあってか、ヨーロッパの皆さま方は特に、クリーンな交通機関ということでいろいろお取り組みされているようでした。パリ市長については自転車専用道路の整備を行ってきたということが紹介されましたし、それからまた自家用車の利用を減らす取り組みを国や企業と連携して取り組んでいるというポルトガルのブラガ市の市長からのお話など、興味深いお話がたくさんございました。各都市それぞれ背景や規模は違っているわけですけれども、国際的にも共通した課題にどのように取り組んでいくのかということについて、本当に有意義なお話し合いができたというふうに思っております。

 

Q2

会合後、旅行会社や現地の大学生と意見交換をされたということですけれども、東北の可能性とチャンスを感じたというところで、具体的にどういったお話からそういう可能性やチャンスを感じたのかということと、あとは今後のインバウンド促進に向けてどのようにその意見交換を生かしていくのか、お聞かせください。

A2

まず、パリの市内に日本食を提供するお店というのがすごい人気であるということを聞かせていただきました。ラーメン店であったり、それからパン、惣菜パンというようなパンにも、販売するお店に行列ができているというようなお話もございました。また東北を訪れたお客さまの満足度の高さ、これは日本へお客さまを送っていらっしゃる旅行会社の方のお話ですけれども、とても満足度が高い(とのことです)。それから東北などは比較的冷涼であって、暑さを避けようと東北・北海道に期待をするという声もございました。学生さんのプレゼンでは、これは感心しましたけれども、鉄道を利用して東北を広く縦断するルートを丹念にさまざま調べられて、面白い提案をいただきました。と申しますのは、フランスはワイン醸造所があちこちにありますけれども、そういう醸造所巡りというふうなこと、ワイン街道になぞらえて日本酒街道を巡るルートなども東北でのご提案としていただいたところですし、本当に詳しいことをいろいろ調べていらっしゃるのだなと思って感心しましたし、心強く思いました。また南部鉄器ですとか工芸品に対する関心、職人さんや製造過程にもとても関心があるのだなということも実感をいたしまして、それらも含めて総体的にこれからの誘客には大きな足がかりができたというふうに思っているところです。

 

Q3

そういったさまざま学生さんの方で調べられて、いろいろな関心を持たれたとお感じになられたということですけれども、具体的に今後の観光施策にどのように生かしていきたいと考えていらっしゃるでしょうか。

A3

フランスの日本専門の老舗旅行業者であるJapan Experience社に訪ねましたけれども、そこではこれまでも仙台・東北のツアーについて実績をお持ちでいらっしゃったのですね。それでレンタカーを借りて回るですとか、そのレンタカーの借り方から含めていろいろな支援も取り組んでおられるということでしたが、さらなるツアー造成につなげたいと思いまして、社員の皆さま方に夏や秋にぜひ仙台に来ていただけるようにこちらの方でお招きをさせていただいて、新たな観光ツアー造成につなげていきたいというふうにも考えているところです。

 

Q4

(チャンピオン・)メイヤー・ミーティングを通して、国外の方からの仙台市の印象というもの、気づかれた点など新たにありますでしょうか。

A4

本市での自動運転の取り組みについても皆さんご関心をいただいたというふうにも思いますし、それからまたOECD本体の方でも本市のさまざまな取り組みについて高いご関心を持っていただいているというのも実感することができました。いろいろなお話し合いをする中で、これから先にどういう取り組みを進めるつもりなのかというようなことも突っ込んで聞かせていただいたりもいたしました。こうした国際社会とのネットワークの強化、可能性を広げていくものになるなというふうに思っておりまして、これから世界から選ばれるまちを目指したいというふうにお話をしておりますけれども、そういう意味でも大きな刺激を得ることができました。また、仙台のプレゼンスも向上したというふうに捉えています。

 

Q5

例えば東京だったり大阪だったり、他(にも)日本国内、観光地いろいろありますが、国外の人にとって仙台が選ばれる、仙台に行きたいと思われるためにどのようなものがまだ足りてないのか、必要なのか、具体的にどう思われたというのはありますでしょうか。

A5

(先ほども)ちょっとお話しさせていただきましたけれども、日本にフランスからおいでになっておられる観光客の方というのは1%にも満たないというふうに聞いております。(日本)全体で外国からいらっしゃる方々が増えていて、本市でも海外からのお客様が増えて過去最高にまでなっているものの、(東北を訪れる外国人旅行者は、日本)全体で言うところのこれもまた1.4%でしかございません。そういう意味では、仙台・東北というのは大きな伸びしろがあるのだというふうに思っているところでございます。そうした中で今回、パリで旅行会社の方や学生さんたちのツアーの提案というのもいただいたところではありますけれども、いわゆるゴールデンルートとは違うところに行ってみたいという意識を強くお持ちになっておられる方々も多いということ。それから本物との出会いというのでしょうか、そういうものにもとてもご関心がおありだということ。またアニメ等についても非常によくご存じでいらっしゃって、これについても訴求性というのは本市にとって大いにあるぞというふうに感じてきたということ。もちろん、食、人情、皆さんがよくご存じの日本とは違う日本を味わうなら、仙台・東北はいかがですかというふうに言っていける素養というのがあるなというのを実感したところです。

 

Q6

近年、自治体の首長だったり議員さんだったりの外遊というものにはなかなか厳しい目も向けられているものだとは思うのですが、今回のフランス訪問の意味といいますか、例えば(チャンピオン・)メイヤー・ミーティングだったりでオンライン参加という形ももしかしたら取れた選択肢はあるかもしれない。そんな中で4日間の日程の中、直接現地にフランスに赴いて外遊をされた意義というのを改めて教えてください。

A6

これはもちろんオンラインで参加することも可能だったと思うのですけれども、実際に日本の幾つかの都市の首長さんはオンラインで参加をされていたということはあります(※)。その場合は本当に短い時間でお話しをされるというところで、そこに対する質問だったりディスカッションだったり、そういうこともないわけです。やはりお顔とお顔を合わせていろいろな意味でディスカッションをしていく重要性というのは、また違っているのだということを感じます。加えて、今こういうことを課題として捉えているのだけれど、例えば仙台はどうですかと、仙台ともっと深く知り合いたいというふうに思うのだけれどもどうですかとか、いろいろそういうような直接的な会話ができるということはとても有意義なことだというふうに実感をいたしました。それからチャンピオン・メイヤーのミーティングのみならず、今回の観光施策の拡充のための訪問というのも、これも現地に行かなければ実際に肌で感じることができないですし、学びは大きいものもございました。そういう意味で、いろいろなご意見あるかもしれませんけれど、実際に赴く現場主義というのはあるのだというふうに思っているところです。

※今回の会議は現地参加のみでしたが、ビデオメッセージという形で参加した首長もいました

 

Q7

直接お話しになって議論することの意義といったところ、お話しになりましたけれども、具体的に出された国際探究科のお話について、何かそのヒントとなるような意見などありましたでしょうか。

A7

国際探究科のことについてのご意見というのは、特にはなかったです。

 

Q8

その会合の採択文書に選ばれたという「青葉山グリーン回遊プロジェクト」というのは、どのような形で盛り込まれたのか、もう一度ご説明いただけますでしょうか。

A8

持続可能な都市交通の在り方ということだというふうに思っています。これはヨーロッパの今回の議論の中ではどちらかといいますと、先ほども申し上げましたけれども、グリーン改革というのでしょうか、そういったことのお話の方が多かったところではありますけれども、私どもがお話をさせていただいたのは、運転する人材の確保あるいは環境に優しい、それを両にらみしながら取り組んでいるということでの自動運転の取り組みを(お話し)させていただきました。しかもさまざまなステークホルダーの皆さんたちと一緒になって取り組むことの重要性、この点について強調させていただきまして、これが採択文書の中に盛り込まれたということです。

 

Q9

その具体的な事例として、例えば仙台市のこれみたいな形で盛り込まれたということでしょうか。

A9

そういう方向性が重要である、というような意味合いの文書でございます。

 

Q10

この「青葉山グリーン回遊プロジェクト」という言葉が出てきたということでしょうか。

A10

(政策調整課長)

採択文書の中に「仙台」ですとか「グリーン回遊プロジェクト」という固有名詞までは出てはおりませんけれども、市長から申し上げましたとおり、そういった考え方、例えば交通を含む質の高いサービスへの包摂的なアクセスの重要性ですとか、これら地域に根差したアプローチが重要であるというようなことも、仙台市からの発言があったところを採択文書の方にも盛り込まれたという事実がございます。