Fさん・学校・教員
- 聞き取り日:2023年12月27日
- 災害の種類:地震(東日本大震災)
- 季節・天候:曇り~雪
- 被災した時間:14時46分
<被災当時について>
- 施設の種類:学校
- 医療的ケア児数:10~12名(小学生・中学生・高校生)
- ケア種別:気管切開・酸素療法・吸引・ネブライザー・経管栄養(胃ろう・経鼻経管)
- 職員状況:100名弱(教員、講師、実習助手、看護師、事務、給食等)
要約
3月11日は卒業式当日で、東日本大震災発生時刻、校内に児童生徒はいなかった。本校は指定避難所とはなっていなかったため、児童生徒とその家族が一時的に避難に訪れたが、物資・人員とも限られた中での対応だった。
<発災時施設に利用者などはいましたか>
- 卒業式当日で、高等部生徒は午前中で下校、小中学部の児童生徒は臨時休業日だった。
<発災時の状況・どのタイミングでどのように動きましたか?>
発災直後~72時間(3日後)までの状況
- 発災時は職員室で事務作業をしていた。揺れが収まった後に、校舎の外に避難した。
- 余震も多く、当日は子供の安否確認までは困難だった。
- 管理職から「必要な人は、まずは自分の家族の安全を確認しなさい。」と伝えられ、いったん自宅へ戻った。
- 翌日、学校へ向かうと、ちょうど担任している子供と家族が車で来校しており、お互いの無事を喜んだ。
- 担任する子供宅へ家庭訪問(安否確認)を行い、本人、ご家族の無事を確認した。避難所には行かず自宅にいたこと、発災時、本人は放課後等デイサービス利用中だったこと、放課後等デイサービスの職員が自宅まで送り届けてくれたことを保護者から教えてもらった。
72時間(3日後)~1週間程度の状況
- 勤務中に、職員同士で情報交換をすることができた。家庭訪問や、電話等、その時にできる方法で、担任する子供とその家族の無事を確認していたようだった。
- 学校では当時から災害時に備え、各家庭からおむつや災害時の保存食等を預かり保管していたが、それを引き取りにくるご家庭もあったと記憶している。
1週間~1か月程度の状況
- 校舎の外壁等には被害があったが、校舎内の片付け等、学校を再開する準備を進めていった。
- 4月から学校を再開した。余震などの心配はあったが、子供たちは元気に登校してくれた。
<事前の備え>
ハザードマップ等で施設の危険を確認していましたか?
- 大型の地図に、子供たちの自宅位置をシールでマーキングしたものを作成していた。
- 校地内は、日頃から安全点検等行っていた。
施設等で普段から準備していたもの、ことはありますか?
- 医療的ケア関係では、吸引器(手動はなかったと思う)、アンビュー、酸素ボンベは備えていたと思う。
- 震災前から、災害時の非常食やおむつ等を各家庭から預かり保管していた。年1回、ご家庭で中身の確認と更新をお願いしていた。
医療的ケア児者及びご家族、他の支援者、地域の方等と普段から準備していたこと
<振り返ってみて>
災害を経験したことで新たにしている準備や対策はありますか?
- 簡易発電機等、災害時に使える備品が整理された。
- 職員の災害対応訓練等が見直された。
関係機関との連携の中で、助かったことや困ったことはありますか?
- 情報もない中、まずは子供たちのこと、学校のことを考えることで、自分は精いっぱいだった。
備えをしていて良かったことや反対にこれは不要だと思ったこと
- 限りはあったが、その時に学校にあった災害用備品等が役に立ったと思う。
災害を経験していない方に伝えたいこと
- 人とのつながりはとても大切だと感じた。
- スイッチを押せば明かりがつく、蛇口をひねれば水が出る。それは当たり前ではないことを痛感した。ある程度の備蓄をする、災害時の状況をシミュレーションしてみる、疑似体験をしてみる等、平時から備えておくことはとても大切だと思った。
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